エンライトメントへのアプローチ

◆悟り・ノンデュアリティ

ようやく落ち着いて来たので、少し書いておきます。

エンライトメントへのアプローチつまり、悟るための道筋としては、大きく三つに分けることが出来るようです。

個は存在しない - 中間 - 大いなる存在

上記の区分はいずれも、個人という存在が幻想である(諸法無我)という点では同じですが、それを深く理解するためのアプローチを見ていると、三つに区分することができます。

(1)個は存在しない
このブログで紹介している書籍などでは、ラメッシ・バルセカールが代表的で、個あるいは個人というものは、あくまでも見せかけに過ぎないという教えが主体になります。
私たちは通常個人というものが存在するという観念を持っているので、この個人という観念が現実ではないということを繰り返し語って行くことになります。
観念の中に個人の喪失ということが完全に起きるとそれは悟りが起きることになります。

(2)大いなる存在
こちらは、ニサルガダッタ・マハラジが代表的で、彼の書籍である「I AM THAT」を読んでいると、私とは大いなる存在であるつまり、個人と思われているものは実は神・源泉などと呼ばれる大いなる存在であるという教えが主体になります。
なので、こちらでは私というものが何者であるのかという事を突き詰めて行くことが、私とは大いなる存在であるという認識に至ることが悟りに繋がって行くことになります。

(3)中間
個人とか大いなる存在という観念でアプローチするのではなく、「そもそも、“それ”である」という言い方に現されるように、“それ”であることが、中心の教えになります。
こちらの方は、セイラー・ボブ・アダムソン、トニー・パーソンズ、グレッグ・グッド、ダグラス・ハーディングなどが存在します。
こちらのアプローチでは、人が成長する過程において獲得した既に持っている、個人とか神とか源泉といった観念にアプローチするのではなく、“それ”であるというということをダイレクトに教えとして伝えて行きます。

上記の三つに区分されるアプローチは、通常どれか一つだけで理解できるのではなく、三つのアプローチを併用することで、古い観念を新しい観念に置き換えして行くことになりますが、最終的にはどれか一つの観念を中心として理解して行くようになります。

私の場合は、大いなる存在という観念を中心とすることで落ち着いて来たようです。
もちろん、他のアプローチについても、書籍を読んだり体験があったりするのですが、スピリチュアルな探究の始まりが神社であり、神道という入口から入って行ったということもあり、神道では「人は神である」という考え方が中心的になるので、これまでの経験をうまく統合出来るという意味で大いなる存在というアプローチに落ち着いて来たという感じです。

ただし、落ち着くまでは、三つのアプローチを行ったり来たりするということが起きます。これは人が持っている観念、つまり「個人が存在する」がとても強力であるため、様々な角度からこの観念を少しずつ崩していくことが必要になるため、一つだけのアプローチではなく複数のアプローチを同時併用することになります。

以下に関連記事をリストしておきます。

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ニサルガダッタ・マハラジ
※まだ記事を書いていないので、Amazonへのリンクを貼っておきます

http://www.amazon.co.jp/dp/4931449700

コメント

  1. akismile より:

    こんにちは。
    「悟り」については、多くの人が、様々な言い方で発信していますが、微妙に体験が違うので、
    (多分、あのことを言っているんだろうな・・・)と思いながらも、表現方法が違っていると混乱したり、余計に頭で考えすぎて混乱してしまったり、ということがありました。

    私は
    一瞥体験→憑依などの恐怖を伴うスピリチュアルの目覚め→高位の霊的存在に波長を合わせる→エンライトメント
    という道筋で歩いてきたので、八雲さんの記事はとても参考になります。

    スピリチュアルの学びの最後の頃に、一瞥体験で味わった完璧な幸福が、実はトラウマになっていたことに気づき、それからスピリチュアルで学んだ高い精神性を、実生活で体現する悟りの生き方への挑戦が始まりました。

    東京に住んでいたら、たまに開催されるワークショップに気軽に参加できるのにな、と思いつつ、ブログの記事や紹介された本などで理解を深めています。

    いつもありがとうございます。

  2. 八雲 より:

    > akismileさん

    コメントありがとうございます。
    「悟り」については、色々な表現があり、さらに色々な人が語っていることもあり、同じ言葉でも意味する事が違うということを良く見かけます。
    なので、どういう立場から、どういう表現を中心にしている人なのかを見ておく必要があるのを最近は感じています。

    ワークショップについては、少しずつバリエーションを追加して、参加される方が多様なアプローチから選択できるようになればと考えています。

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