善光寺は神社の敷地に建てられたお寺

神社

善光寺は、とても人気のあるお寺で、良いお寺です。

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しかし、文献に残っていない歴史まで辿ると、かつては神社だったのです。
お寺と神社の違いのうち、参道の構造は判りやすい違いの一つです。

神社の場合、直線的な参道を持つことが重視されていることがよくあります。
お寺の場合は、参道についてはあまり重視しなくて、本堂にお祭りしている仏様のほうが重要です。これは、場のエネルギーを重視する神社と本堂にお祭りする仏様を重視する寺との違いになります。

茨城県の東海村にある大神宮とその脇にある村松虚空蔵尊との関係を見ると、それが良く判ります。
大神宮が先にありその後、脇に村松虚空蔵尊ができたので、その位置関係を見ると、両者が何を重視しているのかが判ります。

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赤丸が大神宮で、青丸が村松虚空蔵尊です。
両者の関係を見ると、大神宮が拝殿・本殿までつながる直線的な参道を持っているのに対して、村松虚空蔵尊がその参道の脇に建てられたという経緯を見てとることができます。
地図で見ると参道が途中で屈折しているように見えますが、実際に現地に立って見ると、後年工事によって変化したので屈折しているように見えるだけであって、かつての参道を良く見ると大神宮の参道が一直線になっているのが判ります。

また、東京では明治神宮の参道が、青山通りから原宿まで伸びる直線的な参道で、「表参道」と呼ばれる通りであることも良く知られています。

善光寺も同じで、長野駅付近から一直線に伸びる参道が印象的で、これほど長い直線の参道を持った他のお寺を私は知りません。

伝承によれば、善光寺はかつて諏訪神社だったそうです。諏訪神社の軒先をお寺に貸したら、お寺の方が人気になってしまい、やがて諏訪神社の方が移動してしまったとのことです。

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