輪廻転生は、あるのか?ないのか?

スピリチュアルな先人が言っていることを見ると、

ある人は、「輪廻転生は、ある」と言い、ある人は、「輪廻転生は、ない」と言う。

一見すると矛盾しているように見えますが、これは、どちらも正しいのです。

下の図で説明します。

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この図は、我々が体験する、一つの人生(青いだ円)を表現したもので、一番下が、肉体的な体験をしている状態です。

一番下のレベルでは、それぞれの人生の中の時間しか認識できないため、自分自身の他の人生を認識することができないようになります。そのため、輪廻転生があるのか、無いのかわからないということになります。

中段の覚醒した状態では、自分自身の過去生も含めて認識できるので、輪廻転生があることを認識できる状態になります。

さらに覚醒して、統合意識状態になると、過去生も含めて全てが一つに見えるため、過去生という認識ではなくなります。

スピリチュアルな先人が、中段から上段の間のどのレベルに居る人なのかによって、輪廻転生をどう説明するのかが違ってきます。また、どういう役割なのかによっても、言う内容が異なります。

つまり、

(1)分離している人を覚醒させる役割の場合(下段から中段へ引き上げる)

輪廻転生が存在することを認識させることが必要になるので、「ある」ということを詳しく説明することが必要になります。

(2)覚醒している人をさらに統合させる役割の場合(中段から上段へ引き上げる)

統合のレベルでは、時間がなく、「今」しか存在していないので、過去も・未来も同時に存在することになります。人が統合へ向かう場合、輪廻転生という一種の分離(あるいは時間)に囚われると先に進めなくなってしまいます。
そのため、輪廻転生というのは、そのように見えている幻想である、つまり輪廻転生は「ない」ということを認識させることが必要になります。

(3)上記の両方の役割を持っている場合(下段から中段、上段へ引き上げる)

話す相手のレベルや状態によって、(1)と(2)を使い分けします。なので、ある人には「ある」と言い、ある人には「ない」と言うことになります。あるいは、その人の段階に応じて、最初は「ある」と言い、その人が先に進んで理解が進んでいくと、ある時から「ない」と言い始めるようになります。

これらは、本来話す相手のレベルや状態に合わせて話すことなので、その場合は混乱しないのですが、そういった会話が書籍化されたり、ネット上に掲載されたりすると、相手に合わせて話すということができなくなるので、混乱を生じることになります。

輪廻転生は、例えて言うなら、自転車の補助輪みたいなもので、乗り始めたころは、補助輪があることで、自転車に乗れるようになるのですが、上達してくると、逆に補助輪が邪魔になってきて、補助輪を外した方が自由に走れるようになります。

なので、輪廻転生については、はじめは「わからない」という状態から、「ある」という認識に到り、やがていつの日にかは、「ない」という悟りになります。

(補足)

チベット仏教のように、輪廻転生については考えないで、今この人生に集中することを通じて、悟りを得るという方法もあります。(上図で言えば、下段から中段を飛ばして、いきなり上段を目指す方法)なので、ダライ・ラマ14世は、輪廻転生については考えないというスタイルを取っています。

そのため、講演などで、質問者が「輪廻転生は存在するのか?」と聞くと、「そんなことよりも、今どう生きるかが大切です。」と、一見するとはぐらかされているような回答になることがあります。

チベット仏教の立場からすれば、これは、質問者に正面から向き合った回答なのですが、これらの背景を知らない一般の人の場合、逆に混乱を生じる結果になることもあります。

コメント

  1. ruby より:

    私なりの解釈で、八雲さんのおっしゃる意味合いを理解していますが、
    もう少し具体的にその内容を披露していただきたいです。
    どういう意味で「どちらも正しい」と仰っているのかということを。

  2. Amano-Joke より:

    あ、そういう意味ですかぁ。時間軸はないですからね。
    私はダライ・ラマ14世が、そういう発言をされた時の「ふふっ」という瞳が好きです。[E:wink]

  3. ruby より:

    この絵を見ると、とてもわかりやすいです。
    ありがとうございます。
    それで、最終的に「今」しかなくなるんですね。
    それは、どういう感覚なのでしょうか?
    理性で納得できるものなのですか?それとも感覚とか何かで認識するという形を
    とるのですか?

  4. 八雲 より:

    > rubyさん

    今しかなくなるのではなくて、今だけが真実だと理解します。