KDDI(au)通信障害 [7/5 17:15追記]

色々な話題

7月2日 18:00作成

7月2日01時過ぎから、KDDI(au)に通信障害が発生しています。

downdetectorで発生報告状況を見ると、17時を過ぎた時点でもまだ障害は継続してますね。

KDDIは、少なくとも過去10年以上は、今回のような大規模障害が起きていないと思います。
通信ネットワーク企業としては優秀な方になります。

かつてKDDI向け電子交換機の開発に従事していましたが、通信ネットワークは障害を想定しているので普通はユーザー側では気が付かないうちに復旧します。数時間以上続くというのは大変珍しいです。

通信ネットワークの設備設計では、あらかじめ障害を想定して、予備機・予備回線や予備電源などを構築して、障害が発生した時には自動的に切替わるようになっているのですが、その想定を超えた障害が起きると、一から設備の点検と見直しとなるので、解決には長い時間がかかることになりやすいです。

これだけ全国的に長い時間がかかっているというのは、想定を超えた障害が発生し、その影響が各方面で連鎖することで、多地点で障害となってしまうというパターンになっていると思われます。

7月3日 01:35追記

障害発生から24時間となりましたが、障害復旧には至っていません。
downdetectorのグラフ。

KDDI公式サイト7月3日01:00のアナウンス(リンク)から抜粋引用:

(7月3日 01時00分現在)au携帯電話サービスがご利用しづらい状況について

全国的にデータ通信を中心として徐々に回復してきています。
西日本は7:15、東日本は9:30を目標として復旧活動に取り組んでいます。

2.対象サービス
  au携帯電話、UQ mobile携帯電話、povo、au回線利用事業者の音声通信、ホームプラス電話、
  ホーム電話、auフェムトセル、SMS送受信

3.影響エリア
  全国

4.原因
  2022年7月2日(土)未明の設備障害により
  VoLTE交換機でトラヒックの輻輳が生じております。

復旧の目標時間が出てきたので、原因についてはほぼ特定できていると思われますが、完全に障害復旧になるまで、全ての原因を特定できたとは言えないので、「設備障害」という限定的な書き方になっていると思われます。

「VoLTE交換機でトラヒックの輻輳」というのは、「設備障害」が原因で輻輳が起きているので、原因そのものではありません。

「トラヒックの輻輳」とは、通信設備が持っている通信容量を超えた通信(トラヒック)が発生して、つながりにくくなる(輻輳)こと。

KDDIの電子交換機の保守も以前やったことがありますが、KDDIの技術者はプライドをかけて一生懸命障害原因の究明と対策を行ってます。

ツイッターでKDDIを非難するようなツィートや、auショップの店員へ詰め寄るという報道を見かけますが、非難したり詰め寄ったら障害が解決するわけではありません。

auユーザーは、障害回復するように見守ってあげること、自分ができる対応策をとることが大切です。

7月5日 17:15追記

障害発生から86時間、3日半で、全面復旧となりました。
downdetectorのグラフは、縦軸の最大値が63になりました。

KDDI公式サイト7月5日16:15のアナウンス(リンク)から抜粋引用:

2022年7月5日(火)の事故対策本部会議において、2022年7月4日(月)15時00分以降、
個人・法人のお客さまのサービス利用状況およびネットワークのトラヒック正常性に問題がないことを2022年7月5日(火)15時36分に最終確認しました。

音声通話およびデータ通信がご利用しづらい場合には、電話機の電源OFF・ONの操作をお試しください。
※ホームプラス電話は専用アダプタのコンセントの抜き差しをお願いいたします。

今回の障害については、メディア・評論家ともに、専門知識がなく間違った評論を沢山しているなかでは、こちらの記事が専門的で少しわかりにくいものの正確に書かれています。

ITmedia NEWS
au通信障害、復旧を遅らせた「輻輳」って何? 過去にはドコモも
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2207/04/news056.html

参照サイト

ダウンデテクター
https://downdetector.jp/

KDDI公式サイト
おしらせ一覧
http://news.kddi.com/important/news/

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リンク

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