このブログは基本的には、ニュースにいちいち反応しないという立場なのですが、今回ばかりは反応せざるを得ません。
首相「ステップ2達成、事故そのものは収束」
読売新聞 12月16日(金)18時4分配信
上記は読売新聞のニュースタイトルですが、他社も同じようなものです。
福島原発は、まだ溶け落ちた核燃料を見た人もいなければ、その状態を直接確認しているわけでもありません。この状態では到底収束などと言う言葉を言うことはできません。
壊れた原子炉の状況を正確なデータを測定できているかどうか分からない計測機器によって間接的に測定しているだけです。
この発言は現場をきちんと視察してきた結果ではなく、政治的な思惑を重ねた「政治的発言」でしかありません。福島の現状は、「収束」などが言える状態ではないことは明らかです。
福島県知事の言葉は、あまり報道されていないので、あえてここに掲載しておきます。国や電力会社に配慮しているのか、かなり抑えめの表現かつ部分的になっていますが、福島の現状を物語っています。
福島知事「事故は収束していない」
東京電力福島第一原発の事故について、福島県の佐藤雄平知事は16日午後、記者団に対し「事故は収束していない」との認識を示した。野田佳彦首相が事故収束に向けた工程表のステップ2終了を宣言して「事故そのものは収束に至った」と述べたことに反論した。
asahi.com 2011年12月16日18時10分
福島知事が収束しているとは思っていないのに、国が収束を宣言するというのは、あきらかに現場を無視した話であり、根本的な間違いです。そのあたりについて、報道されているのはネットでは上記の報道ぐらいしか見当たりませんでした。
福島原発の状況は、現場で働く人のツィートを見ても明らかです。
既にかなり有名なので、知っている人も多いと思いますが、以下のツィートがお勧めです。
ハッピー @Happy11311
https://twitter.com/Happy11311
それから、
「福島原発作業員のツイッター」
という電子書籍(iPhone、Andoroid)がお勧めなのですが、別記事で書きます。
PS.
Yahoo!アンケートの結果が物語っています。
福島第1原発事故の「収束宣言」は妥当?
http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/quiz/quizresults.php?poll_id=7418&wv=1&typeFlag=1
野田首相は12月16日、福島第1原子力発電所について「発電所の事故そのものは収束に至ったと判断される」と事故収束を宣言。近隣住民の帰還にめどが立たない中での「収束宣言」には批判が出ているとの指摘もありますが、現時点での「収束宣言」は妥当?
当然の結果だと思います。
コメント
原発を導入するときもそうだし
こんな重大事故を起こしてしまっても…
大人になりきれない国なのかな…
私もそう、思います。