国連科学委員会(UNSCEAR)が、1988年に公刊した「電離放射線の線源、影響及びそのリスク」と題する報告書(UNSCEAR'88 : SOURCES,E FFECTS AND RISKS OF IONIZING RADIATION)によると、世界の放射線量の平均値は、2.4mSv/年(外部被爆0.8/内部被爆1.6)になる。
文書(英文)はこちら
http://www.unscear.org/unscear/en/publications/1988.html
ローカルファイル:1988a_unscear
上記の報告書の24ページの表に詳細が記載されています。
一方で、ローマなど、歴史のある都市において、平均の自然放射線量は、0.25μSv/hです。
KEK(エネルギー加速器研究機構 放射線科学センター)による、放射線に関する一般向けの資料はこちら、
暮らしの中の放射線
http://rcwww.kek.jp/kurasi/
ローカルファイル:kurashi-all
39ページ以降に自然放射線の話が書いてあります。
また、43ページでは、都道府県ごとに自然放射線量が記述されています。
日本国内でも自然放射線の数値の高い場所では、1mSv/年以上となるので、これを単純換算すると、0.11μSv/h以上となる。国内でも自然放射線がそれくらいになる地域が普通にあります。
上記の資料を見てもわかりますが、我々は日常生活において、自然放射線の中で生活しており、0.1μSv/h程度の地域が国内的にも海外的にも普通に存在します。また、ローマのような0.2μSv/h以上の地域もあります。
現在の東京の放射線量(自然放射線レベル:0.03-0.08μSv/h)が特段に高いというわけではありません。世界に目を向けると、もっと高い都市・地域が存在します。
コメント
またまた貴重な情報をありがとうございます[E:confident]
以前ネットなどで、
自然放射線と事故などで放出する
人工的な放射線の人体への影響は同じかどうか
という質問がありましたが、
素人的には問題になるのは核種の違いだけで
影響は同じという感触をその答えに対して持ちました。
いずれにしても、
いわゆるホットスポットの一部では
この値は十分安心できる数値ではないかと思います。
福島第一原発で事故処理にあたっている方々は
被爆量については比べ物にならないほど高いところで
作業され、これ以上放射性物質が放出しないように
押さえていただいている、
そういう方々の自己犠牲のおかげで
この数値でも安心できていると思います。
それにしても
壊れたらすぐに直せないもの(原発)を作るな!
と言いたいです[E:angry]