私たちはふつう、「時間は過去から未来に向かって流れている」と信じています。
でも実は、「時間は流れていない」のです。
どういうことかというと、過去・現在・未来はすべて同時に「今ここに」存在しているからです。
では、なぜ私たちは「時間が流れている」と感じるのでしょうか?
それは、あたかも「スポットライトが時間の中を移動しているようなもの」だからです。
そのスポットライトが「過去」に当たれば過去の出来事を思い出し、「今」に当たれば現在を生きていると感じ、「未来」に当たれば未来のイメージが見えてくる。
このスポットライトの移動によって、私たちは時間が前に進んでいるように感じているのです。
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この考え方をもっとわかりやすくするために、「映画のフィルム」をイメージしてみてください。
映画フィルムには、1コマ1コマに場面が記録されていますよね。
それらのコマはすべて、「同時にそこに存在している」わけです。
でも、映写機で1コマずつ順番に映していくことで、私たちは「映画が進んでいる」と感じます。
同じように、私たちの人生も、すべての時間(過去・現在・未来)は同時に存在していて、
その中のある一点だけが「今」として照らされているのです。
つまり、「時間が流れている」のではなく、「私たちの意識が時間の中を旅している」ようなものなのです。
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