全てレイラインで繋がっている
一之宮とは
江戸時代、関東8か国の総称として、関八州という呼び方されていました。
関八州とは、相模国(さがみ)・武蔵国(むさし)・安房国(あわ)・上総国(かずさ)・下総国(しもうさ)・常陸国(ひたち)・上野国(こうずけ)・下野国(しもつけ)の八つの国のことで、概ね現在の県に相当します。
相模国=神奈川県
武蔵国=埼玉県+東京都および神奈川県の一部
安房国=千葉県南部
上総国=千葉県中部
下総国=千葉県北部および東京都、埼玉県、茨城県の一部
常陸国=茨城県
上野国=群馬県
下野国=栃木県
これらの国々の一番の神社を一之宮(いちのみや)と言います。
レイラインによる一之宮ネットワーク
この関八州の一之宮はレイラインで結ばれてます。
レイラインとは
レイラインは、二至二分の日出日没ラインと、
鬼門の45度ラインが基本になります。
二至二分の日出日没ラインについてはこちら(記事リンク)、鬼門のラインについてはこちら(記事リンク)に解説があります。
関東一之宮のレイラインを南から順番に見て行きます。
安房-上総-相模-常陸のレイライン
安房神社-鬼門(43度)-玉前神社
玉前神社-春分秋分の日出(90度)(御来光の道)-寒川神社
寒川神社-夏至の日出(30度)-鹿島神宮
安房神社と玉前神社のラインは正確に鬼門の45度ではありませんが、レイラインは±2度ぐらいまでを許容範囲と見るのでレイラインとすることができます。また、社伝によれば玉前神社の神は海から上がって来たので、春分秋分の日出ラインを東に海岸まで伸ばすと、ちょうど鬼門45度になります。
玉前神社から西に延びる日出ラインは御来光の道(記事リンク)としても知られているので、このレイラインは出雲大社まで続いていることになります。
相模-常陸-下総-武蔵のレイライン
寒川神社-夏至の日出(30度)-鹿島神宮
鹿島神宮-鬼門(45度)-香取神宮
香取神宮-春分秋分の日出(90度)-氷川神社
東国三社の鹿島神宮と香取神宮が45度のラインで並んでいることは良く知られていますが、鹿島神宮が寒川神社、香取神宮が氷川神社と繋がっているということはあまり知られていません。
下総-武蔵-上野のレイライン
香取神宮-春分秋分の日出(90度)-氷川女体神社
氷川女体神社-冬至の日出(120度)-中山神社(中氷川神社)
中山神社(中氷川神社)-冬至の日出(120度)-氷川神社
氷川神社は大宮にある氷川神社(上図では一番上にある氷川神社)が本社とされますが、冬至の日出ライン上に、
氷川神女体神社-中山神社(中氷川神社)-氷川神社
と三社が並びます。
大きな神社に限らず、神社の敷地(境内)の外にも神社の社殿があることはよくあることで、これを境外社と呼びます。この三社は今では別の神社になりますが、かつては三社で一体の氷川神社であったと考えられています。
武蔵-上野のレイライン
氷川神社(三社)-冬至の日出(120度)-貫前神社
貫前神社-鬼門(45度)-日光二荒山神社 奥宮
氷川神社(三社)と貫前神社が冬至の日出ラインで結ばれます。
上野-下野のレイライン
貫前神社-鬼門(45度)-日光二荒山神社 奥宮
日光二荒山神社は三か所あり、
本社:栃木県日光市内
中宮祠:中禅寺湖湖畔
奥宮:男体山
となりますが、日光二荒山神社は山岳信仰の神社ですから、基本は奥宮であり、麓の中宮祠は登山口の神社として登山できない人にも参拝しやすくする為に建てられているので、ここでは奥宮を取ります。なお、貫前神社から中宮祠へのラインは鬼門(46度)で、±2度の範囲に入るため、両者一体として考えても構わないと思います。
神の意思なのか?
それぞれ、別々の経緯を持つ関八州の一之宮が全てレイラインで結ばれるというのは、偶然に出来上がる確率というのは非常に低いので、これは神の意思がそこに働いているとしか思えません。どのような意思があるのかは、レイラインに沿って巡って見れば判るのかもしれません。
一之宮について
一之宮とされる神社は時代で変遷するため、複数の神社が一之宮を称することがよくあります。良く知られているものとして武蔵国の一之宮として東京都多摩市にある小野神社や、下野国の日光二荒山神社と宇都宮二荒山神社などがありますが、ここでは現代において一之宮とされている下記の神社を一之宮として取り上げています。
相模国一之宮 寒川神社
神奈川県高座郡寒川町宮山3916
http://samukawajinjya.jp/
武蔵国一之宮 氷川神社
埼玉県さいたま市大宮区高鼻町一丁目407
http://musashiichinomiya-hikawa.or.jp/
安房国一之宮 安房神社
千葉県館山市大神宮589
http://www.awajinjya.org/
上総国一之宮 玉前神社
千葉県長生郡一宮町一宮3048
http://www.tamasaki.org/
下総国一ノ宮 香取神宮
千葉県香取市香取1697-1
https://katori-jingu.or.jp/
常陸国一之宮 鹿島神宮
茨城県鹿嶋市宮中2306-1
http://kashimajingu.jp/
上野国一之宮 貫前神社
群馬県富岡市一ノ宮1535
http://www.nukisaki.or.jp/
下野国一之宮 日光二荒山神社
本社:栃木県日光市山内2307
中宮祠:栃木県日光市中宮祠2484
奥宮:栃木県日光市中宮祠二荒山
http://www.futarasan.jp/
コメント
すべて計算されたようにレイラインでつながっているってすごいことですね。
神様の意思は深いですね。
それにしても、これを見つける八雲さんはすごすぎます!
すごーい❗️
>レイラインに沿って
お参りする順番はあるのでしょうか?
いつか、 巡礼できますように☆
> hiromiさん
これを見つけた時に、一之宮はかなり昔からあるので、同じことを見つけている人は沢山いるだろうと思って、ネットを調べてみました。
二社間の角度を語っている人は多いのですが、八社の角度を語っている人は、一人見つけただけです。
一之宮は古くからあるので、八社の角度を語っている人がとても少ないのは、ちょっと意外でした。
> タハトさん
>レイラインに沿ってお参りする順番はあるのでしょうか?
現在、方位・方角にどのような隠された意味があるのかを調べているところです。
いわゆる金運とか吉方位など、多くの場合根拠のないものになっていますが、一部はちゃんとした根拠があり、結果が出ているようです。
ちゃんとした結果が出れば、ブログにも書きたいと思っているところです。
かねてから拝見しております。
縁あって鹿島、香取、寒川の3社を参拝しましたが、大宮氷川神社へも参拝をと考えていたところです。この記事を読んでレイラインに導かれているようで、不思議な気がしました。