地震というと、プレートとか断層という話が多く、そのため東海・南海などの太平洋側の断層・プレート領域が注目を集めていますが、さらに新しい話題として、NKTZというキーワードが重要になっています。
NKTZとは、新潟-神戸歪集中帯(NKTZ:Niigata-Kobe Tectonic Zone)のことで、これらが分かってきたのは、2005年以降のGPSによる精密測定のデータが得られてから以降の話なので、地質学あるいは地震学の領域では、かなり最近の話題です。
NKTZは上図(ウィキペディアからの引用&リサイズ)のピンクの領域になります。NKTZの領域で起きた地震の一覧はWikipediaにありますが、それを引用するとこんな感じです。
ここでは、1900年代の地震を抜き出していますが、
1948年6月28日 福井地震 (M7.1)
1961年2月2日 長岡地震(M5.2)
1964年6月16日 新潟地震 (M7.5)
1965年8月3日頃から松代群発地震 (M6.4相当) = 皆神山群発地震
1984年9月14日 長野県西部地震(M6.8)
1995年1月17日 兵庫県南部地震 (M7.3) = 阪神淡路大震災
2004年10月23日 新潟県中越地震 (M6.8)
2007年7月16日 新潟県中越沖地震 (M6.8)
2011年3月12日 長野県北部地震 (M6.7) = 東日本大震災の余震
皆神山の群発地震や最近の阪神淡路大震災、中越地震、東日本大震災の余震(長野県北部地震)などもここに含まれていて、最近の地震のうち規模の大きいものの多くはこの領域で発生しているのが分かります。
詳しくはWikipediaの記事がありますので、こちらを参照してください。
また、Wikipediaで紹介されている資料のうち、こちらの資料が分かりやすくて参考になります。
日本列島における地震発生メカニズムに関する研究 (PDF)
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00061/2004/31-04-0030.pdf
新潟県中越地震の地質学的背景(PDF)
http://www.sc.niigata-u.ac.jp/geology/saigai/017.pdf
上記の記事にもありますが、日本の地震というのは日本という狭い領域だけではなく、地球という単位で見て初めて分かる現象です。なので、日本の地震を理解するには、地球規模の現象を見ることが大切になります。
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