スピリチュアルカウンセリングで「死神はいますか?」という、ちょっと珍しい質問がありました。
死神はいるのか/いないのかという質問は一言で説明できるものではないので、少し掘り下げて書きます。
死神が表れる場所
神道の源流である古神道には死神の概念はありません。
仏教文化においては、閻魔大王が死神とされることがありますが、これは死神ではなく死んだ人を判定する役割になります。悟りを目指す本来の仏教には死神は存在しません。
なので、日本では死神という概念がありませんでした。
江戸時代に入り、死神に近い存在が語られ始めます。
これは、生きている人の想念に呼応して、人間を死にたくなるように仕向ける憑き物(憑依)のようなものなので、神ではありません。
日本における死神は、西洋の死神の概念が日本に入ってきてからになります。
西洋の宗教においては、キリスト教には死神は存在していません。
キリスト教以外の西洋の伝統的宗教の神話の中に死神が存在します。
伝統的宗教を生み出したのは人間の想念なので、人間の想念の中に死神が存在するということです。
上位世界
私たちが日常生活している階層を「人間界」、霊的存在がいる階層を「霊界」、神様/仏様がいる階層を「神仏界」と分けて考えます。
階層表示するとこうなります。
─────
■神仏界
─────
■霊 界
─────
■人間界
─────
ここまで見てきたように、「神仏界」には死神は存在しません。
「霊界」はさらに三つの階層に分かれて「上層」「中層」「下層」になります。
「上層」は「神仏界」に近いため、死神は存在しません。
「中層」は私たちが「人間界」に生きている時に魂が存在する場所です。
「下層」は、成仏できなかった人間の魂が存在する場所で、ここには様々な成仏できない人が存在しており、中には自分たちの力を示そうとするために、生きている人間に影響する存在があります。
数はとても少ないのですが、自分たちの仲間を増やそうとして、生きている人に手を掛けるということをする場合があります。
そういう存在が、憑き物(憑依)のような形で現れる時、それを死神と誤って認識することで、人間の想念の中に死神が表れるのです。
つまり、死神は人間の想念が作り出したのです。
タロットカードにおける死神
タロットカードに「XIII 死神」がありますが、これは人間の想念が作り出した死神を表しています。
絵柄だけ見ると、ちょっと怖い印象になりますが、カードのストーリーとしては、
「死神は死んだ人の魂を集める役割です。」
「それは、やがて生まれ変わりとして再生するために集めているのです。」
なので、「XIII 死神」のタロットカードとしての意味は、「死」と「再生」になります。
「死」は死神の下に倒れている人が表しています。
「再生」は、後方の朝日が表しています。
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