幻想という話をすると、決まって聞かれるのが、「何が現実で、何が幻想なのですか?」という質問です。
そもそもは、ワンネスなので、現実があって、幻想があるという、区分すらありません。
全ては、幻想です。そこには例外もなければ、部分的な現実もありません。一切のことが幻想です。そして、全てが幻想であるから、全ては現実です。
幻想と現実を区分するというのは、ワンネスではありません。全てが一つであるなら、全てが幻想であるということは、全てが現実であるということです。
般若心経に、「色即是空、空即是色」というフレーズがありますが、これがまさにそれを現しています。色という現実に見えることは、すなわち空という幻想であり、空という幻想は、すなわち色という現実です。
つまり、幻想と現実というのは、二つに区分できるものではなく、コインの裏表のように表裏一体のものであり、幻想と現実であり、現実とは幻想であるということです。
この世界は現実であるという幻想から始まって、この世界は幻想であるという認識に至り、そして、幻想こそが現実であるという認識に至ることが必要です。
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