京都鞍馬寺 ウエサク祭/五月満月祭 2024年 令和6年

京都鞍馬寺 ウエサク祭/五月満月祭 2024年 令和6年
[5/25更新]

2002.6 初版作成
2024.5.25 更新

2024年(令和6年)の鞍馬寺ウエサク祭/五月満月祭

4月11日に鞍馬寺へ電話で問い合わせました。

2024年(令和6年)の京都鞍馬寺のウエサク祭/五月満月祭は、5月23日(木)に行われます。
末尾には自分で行うウエサク祭について書いてありますので、今年のウエサク祭の参考にしてください。

鞍馬寺ウエサク祭の実施日

鞍馬寺ウエサク祭は、5月の満月を迎えるために行われるため、満月となる時間によっては満月前日に行われることもあります。
今年は、満月になる時間が5月23日(木)22時53分になるため、同日の5月23日(木)19時から行われます。

京都鞍馬寺 ウエサク祭

鞍馬寺から見る満月

山門

祭典としてはかつて、
第一部 地鏡浄業(きよめ)
第二部 月華精進(はげみ)
第三部 暁天明覚(めざめ)
の三部構成で19時に始まり、翌朝4時に終わるというタイムスケジュールでしたが、参加者が多くなった現在は全一部で過去の第一部から第三部の内容を実施する構成に変わっています。

19時開始、20時30分ごろ終了予定です。
参加者が多い場合は早めに終了することもあります。

参加時には灯明(ロウソクの灯り 1,000円/1個)を任意で購入します。

ウエサク祭が行われる鞍馬寺の位置とアクセス

京都市街北部。鞍馬山の中腹に位置し、山の反対(北西)側には水の神様で知られる貴船神社があります。

鞍馬寺へのアクセスは、叡山電車が便利です。

叡山電車 公式HP
https://eizandensha.co.jp/

【行き】

京都駅からのアクセスで以下の通り、1時間15分ほどで鞍馬駅に着きます。
京都駅 → JR奈良線 → 東福寺駅(乗換え)→ 京阪本線 →(京阪)出町柳駅 → 徒歩 →(叡電)出町柳駅 → 叡山電鉄 → 鞍馬駅
また、叡山電鉄・出町柳駅からは30分ほどで鞍馬駅に着きます。

【帰り】

鞍馬駅の最終電車は、出町柳方面23:59になり、帰りはこの電車に遅れないようにする必要があります。ただし、この時刻は通常時のもので、ウエサク祭当日は異なる可能性もあります。駅に着いたら終電を確認するようにしてください。

叡山電車 時刻表
https://eizandensha.co.jp/guide/#timetable

【鞍馬山ケーブル】

鞍馬駅からは、徒歩で鞍馬寺に登るか、山門を入ったところにあるケーブルカー(日本一短い鉄道として知られる)で中腹まで登ることができます。山寺なので、車椅子で行くのは難しい場所です。

鞍馬山鋼索鉄道(鞍馬山ケーブル)
Wikipedia

【鞍馬口駅について】

京都地下鉄烏丸線の「鞍馬口駅」は、鞍馬街道の入り口の意味であり、鞍馬山・鞍馬寺からは遠く、乗換えも不便なので注意が必要です。

【京都市内からタクシー】

京都市内から、タクシーに乗ると、3000円から4000円くらいなので、人数が集まっている場合は、タクシーがお勧めです。

【駐車場】

鞍馬寺には駐車場がありません。
また、お寺は山の中腹に位置するので、お寺まで直接車で行くことはできません。
鞍馬山の山門下には、有料の駐車場が何か所かありますが、ウエサク祭の時は早くから車を停める人が多いため、満車になっていることもあります。

【鞍馬寺のHP】

総本山 鞍馬寺
http://www.kuramadera.or.jp/

ウエサク祭の起源

ウエサク祭の起源は、釈迦の降誕、悟りを開いた日、入滅の日が、全てヴァイシャーカ (Visakha)月(インド暦第二月)の第一満月の夜であったという伝承から来ており、占星のカレンダーに従って、ウエサク祭の期日は決定されます。

ヴァイシャーカ(Visakha)月の満月は、太陽が雄牛座から登る日(4/21~5/21頃)であり、旧暦では四月十五日になります。
我々が使用している太陽暦(グレゴリオ暦)では四月から五月頃の満月にあたるということから、結果的に概ね五月の満月に当たることになります。
また、ウエサク(Vesak/Wesak)という言葉は、ヴァイシャーカ(Visakha)が変化したものです。

ウエサク祭は仏教がインドから広まったとき、アジア各地(チベット、タイ、ミャンマー、スリランカほか)など多くの国の文化に伝播し、それぞれの文化特有の方法で行われています。

鞍馬寺の起源

京都市街の北部に位置する鞍馬山は、鞍馬寺や貴船神社、由岐神社などの有力な社寺を麓に抱え、古くから山岳霊場として知られていました。

鞍馬寺は、奈良時代末の西暦770年に、鑑真の弟子である鑑禎により草創されたとされる由緒ある寺です。その位置は、平安京の真北に位置することから、平安時代には都(みやこ)の北方守護の寺として信仰を集めていました。

また、源義経が幼少のころ、鞍馬の天狗に剣術を習い、五条大橋で武蔵坊弁慶をうち負かしたという伝承でも知られている場所です。

鞍馬寺の尊天

鞍馬寺は、鑑真の弟子である鑑禎により草創され、当初は毘沙門天を本尊とするお寺でした。
現在本殿には、

左手:護法魔王尊(力)
中央:毘沙門天(光)
右手:千手観世音菩薩(愛)

の三体が祀られており、三身一体で「尊天」と呼ばれています。

中でも、護法魔王尊は、魔王尊とも呼ばれ、地球の霊王とされ、650万年前に、金星から地球に降り立った、サナトクラマであると言われています。

魔王殿

本殿の秘仏の三像が公開されるのは、60年に一度しかありません。
鞍馬寺は、他の仏教寺とは違い、仏教的なエネルギーではなく、宇宙的なエネルギーを強く感じる場所で、鞍馬寺が言うところの「尊天」のパワーを特に感じられる場所です。

ウエサク祭の写真

祭典開始前

*以下の写真は、祭典の邪魔にならないように休憩時間中にフラッシュを使用せずに撮影したものです。

満月と参加者

本堂内

灯明

ウエサク祭の夜明け前

ウエサク祭参加の注意事項など

ウエサク祭は夜に行われる祭典なので、参加にあたっての注意など書いておきます。

(1)寒い・冷える
五月の末頃となると昼間はTシャツや半袖の季節ですが、夜間は少し冷えてきます。式典が終了する頃の気温は20℃くらいまで下がります。特に風が吹いたりすると気温以上に体感温度が下がるので、温かい服装が必要です。
また、基本的には大地に座って祭典が行われるので、ビニールシートがあると良いです。それに大地は冷えるので、座布団など暖かい敷きものがないと結構つらいものがあります。

(2)腹が減る
祭りというと、出店(でみせ)があるというのが普通のパターンですが、ウエサク祭に出店はありません。夜食・飲み物は持参してください。もちろんゴミは持ち帰りですね。

(3)天候に注意
高くないとはいえ、鞍馬は山の中腹にありますので、京都市内とは少し天候に対する注意が必要です。確実に降らないのであれば良いですが、そうでなければ折りたたみの傘か合羽など雨が降っても大丈夫な備えがあると良いです。

(4)カメラ注意
祭典中にスマホなどのカメラで撮影する人がいますが、祭典中はカメラ撮影する時間ではなく、心を浄め祭典に参加する時間です。撮影するのは休憩時間にしてください。また、ウエサク祭は満月を愛でる暗闇を楽しむ祭典でもあります。カメラのフラッシュを使うと周りの人の迷惑になりますから、フラッシュはオフにしてください。

(5)暗い
ケーブルではなく九十九折参道で帰る時、帰り道は暗いので懐中電灯もしくはスマホのライトを点灯すると良いです。

(6)明水を頂く
第一部が終わると、満月にささげられた明水を頂くことができます。この水は月と宇宙のエネルギーを受け取った水で、とてもクリーンなお水です。この水を頂くには、お寺が用意した器で、一人一杯ずつになります。

(7)鞍馬寺発行のパンフレットから"参拝心得"と"祈りについて"を引用させていただきます。

●五月満月祭 参拝心得

一、五月満月祭は我が心に秘めもつ大智愛と大智光を輝かせ、ひとりひとりの魂のめざめを祈る祭典です。雑念は心を曇らせます。この宵は、心を浄め身を清め、心身共に清浄になって、ご登山ご参列下さい。
一、次の三つをよく守り、一夜の修行を共にする心構えでお参り下さい。
一、自らの言葉をつつしむ(愚痴・悪口・無駄口を言わない)
一、自らの行為をつつしむ(心をこめて他のために尽くす)
一、自らの想念をつつしむ(常に尊天に心を向ける)
一、参列者全員が心をひとつにして共に祈りを捧げる時、祈りの波動は大きなうねりとなって天界へと届き、それに観応して強いエネルギーがふりそそがれます。「心のともし灯」を掲げて自分とすべてのもののめざめを至心に祈りましょう。
一、祭典の進行、祈りの妨げになるような行為(私語や騒音をたてること、写真撮影など)はお慎み下さい。
一、祭典中だけではなく休憩の折も、常に心身清浄に、祈りの心を保ちつづけましょう。

●祈りについて

一人一願の祈り

五月満月祭の夜は、天界と地上との間に通路が開ける時である。この夜は心のなかの善願のうち、いちばん清く大切な願いを一つだけ、心をこめて祈れば聞き届けられるといわれている。「一人一願成就祈願」に結縁された方には、五月満月祭のご祈願ののち「お力の宝棒」の護符をお授けすることになっている。
〔「一人一願成就祈願」のお申し込みは当日午後六時迄、寺務所で受付ます〕

心のともし灯(び)

五月満月祭はひとりひとりが心の中に秘め持つ美しく浄(きよ)らな魂(霊性)にめざめ、心にともし灯を輝かせて世の光明となることを誓う祭典である。
「こころのともし灯」は、ひとりひとりにそなわっている霊性を象徴しており、第一部の祭典の中で、尊天ご宝前の「消えぬ灯」より移された灯を、参列者各自の心のともし灯(ろうそく)に移し、そのともし灯を高く掲げて祈り、加持を受けるのである。こころのともし灯は本殿前庭にてお授けしているので、ご希望の方は祭典の始まる前にご用意ください。

その夜家におられる方々も

清浄な器に水をみたして月輪に捧げ、鞍馬山にて祭典のおこなわれている時間に瞑目合掌して心を静め、尊天を念じて、自分自身のめざめと、生きとし生けるものすべての魂の平安と共生のために真剣な祈りを捧げていただきたい。

鞍馬寺 - 貴船神社 ライン

京都市左京区鞍馬貴船町にある貴船神社は、社伝では反正天皇(336年-410年)の頃の創建としている。一方の鞍馬寺は、日本後紀によれば、796年(延暦15年)、藤原伊勢人が夢の中で貴船神社の神に鞍馬寺を建立するよう託宣されたとされており、建立は貴船神社より後年になる。
そのため、パワースポットとしての鞍馬寺を考えるときは、鞍馬寺だけでなく貴船神社も含めて考えることが必要になる。
貴船神社は現在奥宮となっているところが、本来の場所であり、現在の貴船神社本殿・拝殿がある場所は、元来は遥拝所(離れた場所にある神社を拝する場所)である。かつて社殿は奥宮に建てられていたのだが、洪水による倒壊を何度か経験したことから、下った現在の場所に本殿が建てられるようになった。

鞍馬寺の山門から、本堂へ直線を引くと、その線は貴船神社奥宮へと延びる。

はじめ、鞍馬寺本堂周辺の詳細地図を見ていたときに、鞍馬寺は鞍馬山の中腹の平らな場所に地勢に沿って建てられているようになっていたので、特に周囲の社寺との関係は注目していなかったのだが、念のため山門から本堂へのラインを引いてみると、きれいに山門から本堂へのラインに沿って建物の角度も含めて建っており、まさに地勢にあわせた建ち方であるのが分かるが、さらにその線を延ばしてみると、魔王殿と山頂の中間を通り、貴船神社奥宮に達する。

貴船神社は、高神(たかおかみのかみ)・闇神(くらおかみのかみ)という、水神を祀る神社として有名であり、また鞍馬山の南に位置する由岐神社は鞍馬の火祭で知られており、ラインの両端が、水と火という両極のエネルギーを祀っている。
また、ラインの両側には、鞍馬寺奥の院である魔王殿と鞍馬山の頂上があり、両神社とあわせて、綺麗な構図となっている。鞍馬寺が他のお寺とは異なり、宇宙的なエネルギーを持った場所であるというのは、これらの水と火の両神社、魔王殿と山頂というグリッド構造から来るものかもしれない。
さらに、鞍馬寺西門と貴船神社本宮は、鞍馬山の西側で隣接し、こちらも密接な関係を暗示している。

※高神、闇神の“おかみ”の漢字は、文字コードの制約から画像になっています

自宅で出来るウエサク祭

鞍馬寺まで行けない人向けに、自宅で出来るウエサク祭について、以下の記事に掲載しています。

自宅で出来るウエサク祭 2024年版
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