> hiromiさん
> 様々な多様性を何度も人生を繰り返すことによって学んでいる、という風に考えていいのでしょうか?
幾つもの人生を繰り返すのは、一つの人生だけでは体験できないことを、立場を変えることによって、様々な視点から体験することが、多様な学びになるということです。
> だとしたら学ぶことや苦しみを体験することが人生にとって、自分の向上にとって、大事な要素であることは、多く人々が考えることと思います。
> 実際苦悩を超えたてきた人は人格的に成長することはよく見られることと思います。
> そのことと、良い悪いを評価しない、考えない、というのはどう繋がるなでしょうか?いつもここでわからなくなります。
良い事・悪い事というのは、客観的に決まっているのではありません。
それをどう決めているのかを良く見ると、一見すると社会とか世論が決めているように思えますが、個人と社会や世論の意見が一致するとは限りません。
深く見ると、良い・悪いというのは、それを考えている個人の考えでしかないことが判ります。
カウンセリングにおいて、よく例に出すのですが、
『あなたが「財布を落とした」とします。』
これは、良い事でしょうか?それとも悪い事でしょうか?
よくある返答は、「悪い事」です。
ところが、落した財布を拾った人が、良い人で中身に手を付けることなく、警察に届け出てくれたおかげで、何一つ失くすことなく戻って来た。そして、その良い人との出会いになったとしたら、財布を落としたことは、悪い事でしょうか?
出来事というのは、予め意味が決まっているのではなく、あなたがどういう意味付けをするのかを待っているのです。
あなたが、どういう意味付けをするのかによって、その出来事の意味は決まるのです。
時間が経つと、出来事に対する意味づけが変わるというのは、よくあることです。
過去において、酷い体験だったと思えることが、今になって振返ってみれば糧(かて)になっているということがあります。
時間が経ってみれば、悪い事と思っていたことが、良いこと・感謝すべきことに変化することは良くあることです。
経験というのは、時間を経ることで、人生における豊かな様々な側面を見せてくれるのですが、体験した時点で、良い・悪いという意味付けを固定してしまうと、経験が持っている豊かさを失うことになってしまいます。
なので、体験した時に、良い悪いを評価しないということが、経験というものが持っている、豊かな様々な側面を見せてくれることになります。
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