こちらの記事で68年ぶりの根拠を探していると書いていましたが、
AstroArtsのサイトにきちんとした説明があるのを見つけました。
そこからデータを引用して説明します。
満月の近さランキング(1900年~)
ランキング | 年月日 | 距離 |
1 | 1912年01月04日 | 35万6375km |
2 | 1930年01月15日 | 35万6405km |
3 | 1948年01月26日 | 35万6490km |
4 | 2016年11月14日 | 35万6509km |
5 | 1972年11月21日 | 35万6524km |
6 | 1993年03月08日 | 35万6530km |
1900年以降の近さランキングでは、来週の満月は4位になります。
3位が1948年なので、68年ぶりという言い方になるとのことですが、天文学的には意味がないので、国立天文台やNASAでは68年ぶりということを取り上げていないようです。
一方で、ニュース的には68年ぶりというのはインパクトがあるので、いくつかのニュース/情報サイトで今年の初めごろに取り上げていますが、計算根拠を明示していません(計算根拠を明示すると天文学的には意味がないことが判ってしまうから?)。
そのほかのニュースサイトなどを見ても距離を明示していないことから、そのあたりから広がったみたいです。
中には68年を四捨五入して、70年ぶりと書いているニュースサイトまでありますが、ちょっとやり過ぎの感がありますね。
2010年から2016年までは毎年スーパームーンがありました。68年ぶりということに大した意味はありません。
むしろ、1900年以降で4番目に大きく、21世紀になってから1番の大きさ、と言う事の方が意味があります。
色々なサイトを見ていると、確認もしないで68年ぶり!と書いている記事も多いようです。
昨年のクリスマス満月もそうですが、他人が書いた記事を鵜呑みにすることなく、専門的な情報源で確かめて書くことも大事です。
関連記事
https://en-light.net/archives/9715
【情報源】
AstroArts
2016年11月14日 スーパームーン
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/8730_ph161114
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