にっぱち

地震・気象

小売業に携わっている人であれば、「にっぱち」という言葉は馴染みがあると思います。
「にっぱち」とは、二月と八月は、売り上げが他の月に比べて少なくなる傾向があるということを表した言葉です。よくある説明としては、2月は月の日数が少なく、8月は夏休みがあるからというものですが、小売業のシステム開発をしていた実感としてその説明ではどうも何かが足りていない気がします。

私の周囲のセラピストさんやヒーラーさんでも、二月と八月というのは、来る人が少ないということを聞きますし、これまでの経験でも二月と八月は予約が入りにくい傾向があるのは確かです。
なので、ちょっと調べてみました。

Graph1

上のグラフは凄いことになっていますが(苦笑)、東京大手町の過去五十年間の平均気温のグラフです。縦軸が、日平均気温。横軸が月になります。
本来なら二十四節気ごとのデータが欲しいところですが、データを作る労力が膨大になるため、グレゴリオ暦の月ごとのデータで作成しています。また、グラフを見やすくするために、4月始まりにしています。

データは、気象庁のサイトから持ってきています。

気象庁 > 気象統計情報 > 過去の気象データ検索
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php

グラフの月ごとの推移を見ていると、気がつくのが、1-2月と8月は気温の反転時期になっているということです。

以下はあくまでも仮説ですが・・・

気温と人間の身体活動とは密接に関係しているのは誰しも実感できることです。そして身体活動と精神活動も同じように密接な関係があります。
それを考えると・・・

気温が一定のリズムで上昇・下降しているときは、身体は一定の推移に身を任せれば良いので、身体活動はより活発化し、精神的な活動も活発になる → 活動が外向きになる。

一方、気温が反転する時期は、身体は気温の変化に追従する必要があるので、変化をスムーズにするために身体活動は低下し、精神的な活動もそれに伴ってくるので → 活動が内向きになる。

ということになるのではないかと思います。
その結果として、小売業の売り上げが上がらない、ということになるのではないかと考えています。

この仮説が正しいとするなら、二月と八月は、精神的な活動も内向的になるので、自分を見つめなおしたり、計画を練り直したりするのにちょうど良い時期になるということが言えますね。

コメント

  1. zanki より:

    はじめまして。
     気温に着目したのは、単純ですが従来説より
    よほど有意な説明材料ですね。しかし、両月を
    転換点とみてむりやり複雑な話にこじつけるよ
    りは、むしろいっそのこと単純に、一番寒い時
    と一番暑い時は、人間は活動する気が起きない
    と考えた方が素直で理解しやすいと思います。

  2. 八雲 より:

    zanki さん
    「一番寒い時と一番暑い時」ということも考えたのですが、どうやって「一番寒い時と一番暑い時」を体感できるのかというと、やはり気温上昇・下降が転換点に来ているから。
    つまり気温がこれまでのような一定の変化ではない、ということを体感するからではないかと思ったわけです。
    グラフを見れば客観的に見られるのですが、身体で感じるのは日々の変化ですし・・・

  3. tamago より:

    こんにちは。
    いつもためになるお話ありがとうございます。
    理系出身なので気温の話題に反応してしまいました(笑)。
    私も気温の転換点ではなく、絶対的な温度が大きく影響しているのだと思います。
    人間が活発に活動できる気温のレンジがあり、それを超えた暑さ・寒さになると生理学的に活動が鈍くなります。
    犬や猫を見ていると特にそう感じます。
    スピリチュアルな意見ではなくてすみません(笑)。

  4. 八雲 より:

    tamagoさん
    人間が活発に活動できる気温のレンジというのは確かにありますね。
    その温度を超えると「なぜ不活発になるのか」がポイントになるような気がしています。
    単に温度だけでは、まだ説明が足りてないと思うので・・・

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