誰しも、根源的には悟っているのですが、この物質的な世界で暮らすと、悟っていないという状況に陥るようになっています。
人を、一つのボウルに例えてみます。
このボウルは、そもそも悟っているボウルです。人が生まれてきたとき、そのボウルそのものです。なので、生まれてきたとき、人は悟っている状態です。
人が、子供から大人になる過程において、様々な知識や経験を獲得していきますが、それらのほとんどは、物質的な世界を生きる上で必要な知識や経験であり、それらは悟っている状態を忘れてしまう最大の要因です。
これらは、ボウルに溜め込んだ水でしかありません。ボウルそのものではないことに気が付く必要があります。
なので、人が大人になるというのは、そもそも悟っていたということを忘れていく過程ということです。
その過程においては、知識・信念・思考・観念などと呼ばれる、この世界に対する見方を学ぶことになります。これらの、知識・信念・思考・観念は、この世界を生きる上ではとても重要なものです。しかし、この世界を生きるためのものでしかなく、私たちが元いた世界に戻るときには、まったく役に立ちません。
元の世界に戻る時には、これらの、知識・信念・思考・観念、を手放していくことが必要です。
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