お墓とお墓参り (1/16更新)

「お墓とお墓参り」というのは、スピリチュアル分野の事柄ですが、一方で極めて「文化的」な事柄です。ここでは、日本における「お墓とお墓参り」を説明します。

「お墓とお墓参り」の文化は、概ね四つに分類され、その四つうち、自分自身と自分の先祖、そして親族が、どの「文化」を選択するのかによって、「お墓とお墓参り」の重要度や方法が大きく異なります。

この「文化」ということについて、地球上において、文化というのはどれが正しいとか間違っているということではなく、様々な文化のうち、自分自身がどの文化に(主体的に、あるいは、従属的に)属するのか、ということになります。

例えば、食文化の世界で、和食とフランス料理を比べてみると、どちらも食文化として大切だし、どちらが優れているかという問題ではなく、自分はどちらが好きか、あるいは提供する側としてどちらに属しているのかということが大切です。

「お墓とお墓参り」についても、四つの文化のどれに自分が属するのかということがポイントです。

「お墓とお墓参り」の四つの文化は、
(1)神道
(2)原初仏教
(3)日本仏教
(4)キリスト教
になります。(ここでは、インドで発祥した原初仏教と、日本の仏教はお墓に対する考え方が明らかに異なるので、分けて考えます)

それぞれの、文化の基本的な考え方は、

(1)神道
人が死ねば、山に行く。そして春分・秋分などの季節ごとに、里に戻ってくるという考え方が基本になる。そのため、神道式の墓というものもあるが、先祖のお墓がいま生きている人の人生を左右するという考え方がそもそもない。あるとしても、後述の日本仏教の影響による。

(2)原初仏教
ブッダを起源とする、原初仏教においては、身体はあくまでも仮のものであり、死んでしまえばそれは重要ではない。なので、お墓というものを作るという考え方が基本的に存在しない。

(3)日本仏教
日本に伝来した仏教は、中国を経由しているため、純粋な原初仏教ではなく、道教と深く結びついた仏教になっている。
原初仏教については、あくまでも現世における悟りを目指しており、死後については、詳しく語っていなかった。
その為、死後の世界については、道教の考え方が持ち込まれている。道教では、人は、死んだ後でも、現世に対して、強い影響力を持っていると考える文化なので、死んだ後の住処であるお墓を何処に作るのか、そしてお墓参りは、非常に重要な事柄と捉えている。

(4)キリスト教
人が死ねば、人は神の身元に戻るのであるから、死んだ後の身体については、それほど重要なものではないため、お墓についてもそれほど重視しない。

これらの四つの文化のどれに属するのかによって、「お墓とお墓参り」の重要性は、大きく異なることになります。

日本の歴史において、江戸時代に、庶民を把握・管理する方法として、お寺の檀家制度を取り入れたため、いずれかの寺に属さなければならないということになり、その結果として、日本仏教的な考え方が広まっていくことになります。
お寺にとっては、お墓とお墓参りは、良い収入になったので、お寺の方でもそれを積極的に推進する理由の一つになり、それは現代でも同じです。
なので、お寺としては、信仰的理由と経済的理由から、お墓とお墓参りを重視する考え方を取るようになります。

道教の影響を受けている日本仏教に対して、原初仏教や、神道、キリスト教では、お墓とお墓参りというのは、そもそも重要視されていません。それは、人が死ねば仮の姿である身体は、いわば乗り物(魄)に過ぎず、人の本質である魂が元居た場所に戻ることが重要という考え方です。

なので、お墓をどう考えるのかは、自分自身が何を信じるのか、あるいは自分の周囲の家族・親戚が何を信じているのか。また、亡くなられた先祖が何を信じるのかによることになります。

仮に、先祖・本人・家族がみんな神道やキリスト教であれば、お墓というのはそれほど大きな意味を持たないことになりますから、お墓が人生に影響を与えるということもありません。また、原初仏教を信仰している場合でも同じです。

日本仏教を信仰するのであれば、お墓とお墓参りは、重要になります。ただし、これはそもそもお墓が重要ということではなく、人が信じている「考え方」が様々な「現実」を引き起こすため(最近では、引き寄せの法則などと言うこともあります)であり、何を考え、信じているのかで、大きく変化します。

つまり、お墓が大事であるという考え方を強く持つのであれば、そのような現実が起き、お墓ではなく、魂のあり方が大事であるという考え方を強く持つのであれば、そのような現実が起きるということです。

これらについて、日本人の場合は宗教観が強くないので、「信仰」というよりは、どのような考え方を取り入れるのかという「文化」であると考えるとわかりやすくなります。

歴史的に、日本人は日本仏教をお上から強制された時期があるので、深層心理的には、お墓を大事であるという考え方を無意識のうちに持っているというところがありますから、「(なんとなく)お墓は大事」という人が多くいます。

しかし、これほどお墓とお墓参りを重視するのは、世界を見ても、中国・韓国(朝鮮)・日本の三つの国しかありません。これは、中国で道教と結びついた仏教が、韓国(朝鮮)・日本に伝搬したためです。

何を考え、信じるのかという文化というのは、一人一人の心の中にあるものですから、自分の考えと、家族・親戚、先祖の考え方と異なるということは、良くあります。
そのような場合の現実的な方法としては、お墓を大事にする人たちに、自分の方から合わせてあげる方が、摩擦やイザコザが起きずに済むことになります。

霊的な成長ということを考えると、物質であるお墓にとらわれるというのは、分離的思考をそのまま残してしまうので、霊的な成長を遅らせる結果にもなりえるということは、覚えておいた方がいいでしょう。


この記事を書いた人について[9/6更新]:

プロフィール
ITコンサル・エンジニア出身で、スピリチュアルを正確に説明します。 これまで2000社以上の神社を参拝し、神様とお話してきました。守護霊・守護神と呼ばれるスピリットガイドから沢山のサポートを頂いています。 さらに詳しい説明はリンクを参照してください。

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