オリオン三連星と住吉大社、宗像神社、江島神社

神社

この話は、いわゆる神社の歴史で語られていることとは、少し違っている話になるかもしれません。実際にその場・神社に立ち、神々と話をしたところの話をここでは書いています。

歴史的な正確さにとらわれずに、心に感じる一つのファンタジーとして捕らえてみてください。そうすると、本当の歴史が見えてきます。

オリオン座は、冬の星座で、その中央に三つの星が並んでいます。

この三つの星は、参宿三星と呼ばれ、真東から昇って真西に沈む。

東の空に縦一文字に昇り、西の空に横一文字になって沈むことから、東西の方向を確認するための星として、古くから航海の目標とされています。

そして、その三つの星は、日本において、底筒・中筒・上筒の三柱の星神として崇敬されています。

その星神を祭っている代表的な神社としては、大阪の住吉大社があり、この神社は縦に三つの本宮が並ぶという他にはない形態をもっているが、

この三つの本宮は、それぞれが参宿三星を現しています。

一方で、西日本は大陸との交流が太古より盛んな土地であるため、このオリオンの三つの星は航海における重要な星として、昔から崇められています。
そのオリオンの三つの星は、三女神に姿をかえて、宗像大社にまつられています。

また、宗像大社には、九州における古代の統治者である天照大御神(卑弥呼)の三人の娘が祭られています。

・多紀理毘売(たぎりびめ) 別名 奥津島比売命(おきつしまひめ)
・市寸島比売命(いちきしまひめ) 別名 狭依毘売(さよりびめ)
・多岐都比売命(たぎつひめ)
の三女神である。

宗像神社は全部で三社あり、それぞれ、辺津宮(福岡)・中津宮(大島)・沖津宮(沖ノ島)となっており、その三宮にそれぞれの女神を祭っている。どの宮にどの神を祭っているのかは議論があるが、大切なのは宗像三女神を祭っているという事実であり、またその三女神がオリオンの三つ星でもあるということです。

宗像大社の三女神は、そういった経緯からもあり、航海の神様、そして道の神様とされているが、そうなった経緯としてもう一つの理由がります。
宗像大社のもう一つの姿は、水の道すなわち水脈の神様であり、そして龍を祭る神社でもある。

私が始めて宗像大社に行ったとき、あえて事前の知識をもたずに参拝したのですが、境内に入って見たものが、透明なアクアブルーのゼリーのような生命体が柔らかに動いているもので、これを後で調べてみると、龍の根源的な姿であると分かった。
つまり、宗像大社は水脈(これは水流でもあり、海流でもあるため、航海の安全と結びついている)を司る神社であるということ。

龍の根源的な姿というのは、つまり「水」を司るということになる。
人間の体は60%以上が水で出来ており、いわば生命の源を司る、そんな神様でもあるということで、アジア各国で龍の信仰があるというのも、水を司る神様としての龍があるから。

そして、関東において、宗像三女神が祭られている代表的な神社といえば、江島神社。

江ノ島があるその場所を見れば、ここに宗像三女神が祭られていることが素直に納得できる。関東で最も大きい相模湾に突き出した一つの小さな島。それは相模湾・ひいては太平洋に繋がる海を司る水の神様を祭る場所として、必然とも言える場所にある。

江ノ島神社は、遠いオリオンの三ツ星が形を変えて、辺津宮・中津宮・奥津宮となって現れてくる。そしてそこには天照大御神の子としての宗像三女神がそれぞれ鎮座し、海を守り、人を守る。そして、水という人間の営みの根源的なものを守ることで、人の活動を護る。江島神社とはそんな神社です。

(参考文献)
星占い星祭り 金指正三著 青蛙房社

初版 2006/1/28
更新 2022/1/9

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