国連科学委員会(UNSCEAR)が、1988年に公刊した報告書「電離放射線の線源、影響及びそのリスク」のこちらを読んでいたら、主要国の空間放射線量の値がありました。
こちらになります。
Annex A: Exposures from natural sources of radiation ( Tables & References)
http://www.unscear.org/docs/reports/1988/1988c_unscear.pdf
ローカルファイル:1988c_unscear
上記のTable 4になります。
ひとまず、翻訳して表にすると、
となります。
(1)この報告書ではナノグレイ(nGy/h)の単位で書かれていますが、これはマイクロシーベルト(μSv/h)に換算するときは、1千分の1になります。
(2)報告年を見てもわかるように、ベルギー・ハンガリー・インドを除けば、1986年のチェルノブイリ事故前に報告されたデータであり、事故の影響のない数値です。
前記の三国も値を見ると全体では中位に位置するので、そのまま使っても問題はないと思います。
(3)この数値は、その国の各地域全体の平均になるので、数値の高い場所があっても、平均としてはかなり低くなることがあります。
とりあえず、上記の24か国で比較しても、平均線量の低い順から数えて11番目になるので、中ぐらいの位置になり、最大値で比較しても低い方から数えて9番目になりますから、主要国の中でも中位に位置することになります。つまり日本より線量の高い国が多く存在するということです。
とりあえずグラフにしてみると・・・
1000を超える最大値の国がいくつもあり、比較しようにも良くわからないので、最大値を200で切るとこんな感じになります。
青い棒グラフが平均値ですが、緑の棒グラフも含めて考えると、日本は世界的に見れば比較的低線量の国であることがわかりますね。
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