ブルームーン
ブルームーンとは、一か月に二回満月がある時の二度目の満月のことですが、天文学にはブルームーンという言葉はありません。
アメリカ合衆国、メイン州の農暦では、春分・夏至・秋分・冬至で区切られた季節の中に4回満月があるときに、その3つ目をブルームーンと呼んだ。
ところが、1946年に天文雑誌『スカイ&テレスコープ』が前節で述べた「二分二至で区切られた季節内で4回あるうちの第3の満月」を誤解し、ひと月のうちに満月が2回ある場合に、その2つ目がブルームーンであると掲載した。このことは誤りであったことが確認されているが、現在においてもこの記事の内容をそのまま引用している例が多く見られる。
一か月に二回満月がある月をブルームーンというのは、誰かが勝手に付けた名前でしかなく、何の根拠もありません。
ブラックムーン
ブラックムーン(あるいはシルバームーン)というのは、一か月の間に新月が二回ある時の二度目の新月。
それを特別な月として、書いている人も居るようですが、そもそも暦の成り立ちを知っていれば、こういう新月が出て来ることは特別な事を意味しているのではないことが分ります。
私たちの暦
そもそも、暦の「月(Month)」は月の満ち欠けをベースに作成されています。
江戸時代まで使われていた、太陰太陽暦(農暦)では、月の満ち欠けをベースにしている暦なので、一か月に満月は一回しかありません。
その後、暦の精度を重視する改暦(こよみを変更すること)によって、太陰太陽暦から、太陽暦に変更になりました。
私たちが現在使っている太陽暦は、グレゴリオ暦ですが、太陽暦では月の満ち欠けを無視している暦なので、一か月に二回満月や新月があるということが時々起こります。
つまり、私たちが使っている暦が月の満ち欠けを無視しているため、ブルームーンやブラックムーンという現象が起きているにすぎません。
月の進行を無視した暦を使っていながら、同じ月に満月や新月が二回あるのが、特別な意味を持つということを語るのが、私には良く理解できません。
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