岡山の稲荷と言えば、最上稲荷が一番有名で、年末年始には多くの参拝客で賑わいます。
この稲荷は、神社からお寺に替わるというちょっと変わった歴史を持ってます。
最上稲荷の正式名称は、最上稲荷山妙教寺という名称で、日蓮宗の寺院になりますが・・・
参道を進むと、大きな鳥居があり、
徒歩の参道を進むと、仁王門がありますが、
裏側には、狛犬がいて、
本堂に行くと、
正面にはしめ縄が掛かっています。
2021年12月16日のお知らせで、コロナの影響によりしめ縄の飾り付け終了をアナウンスしており、現在はしめ縄は無いようです。
歴史のある神仏習合の寺院なのですが、旧本堂を見るとかつては神社形式であったことがわかります。
本殿と拝殿が分かれており、建築スタイルもあきらかに神社になります。
寺院は、その成り立ちから本殿と拝殿が分かれておらず一体の建物になります。
このように本殿と拝殿が分かれているのは神社の建築様式です。
明治初期に、国家神道を確立するために、神仏判然令を発布して神仏習合から神仏分離へ進んでいった時に、多くの社寺が、神社になるのか、寺院になるのかの選択を迫られたのですが、中には神仏習合をそのまま残している社寺もあります。
最上稲荷は寺院になったものの神仏習合をそのまま残している数少ない例です。
ただ、建物などは神式から仏式に切り替えたので、旧本堂が神式、新本堂が仏式となっています。
最上稲荷のホームページを見ても、寺院としての歴史を語るのみで、過去神社であったことは書かれていません。
同様に、長野善光寺も前身は神社であったのですが、現在の善光寺のホームページを見ても、神社であったことは書かれていませんが、建築様式をつぶさに見ると、神社であったということを伺わせる構造になっています。
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