ここで言うNTT局舎というのは、○○県○○市レベルの町になります。○○市の中心街を見ていると、町の中心にNTT局舎があるというのは、全国に見られます。(東京の場合は、町の中心が必ずしも中心街ではないので、例外も多くあります)
NNT局舎を中心街に建てるのは、結果的に安くつくからです。しかし、土地や建物は中心街に建てると、高くつきます。なので、土地や建物が理由ではありません。
ここで、NTT局舎とは何かを考えてみます。NTT局舎というのは、おおむね戦後に建てられたもので、現在のような携帯電話中心ではなく、有線の電話機(古くは黒電話)が中心の時代になります。
有線の電話機を設置するときには、NTT局舎(当時は電電公社局舎)から、各家庭や会社の電話機まで、有線(通常銅線)を引くことが必要になります。
この場合、NTT局舎を土地・建物コストが安い、市の端に建てるとどうなるかというと、有線の距離が短い場所より、長い場所が多くなります。設置距離というのは、そのまま敷設コストと直結するので、結果的にかなり高コストという結果になります。
なので、この敷設コストが最も低くなるのは、人口密集地の真ん中に局舎を立てることになります。真ん中に建てると、敷設距離が短くなるので、結果的に敷設コストが低くなります。真ん中に建てると、土地や建物のコストが上昇しますが、敷設コストに比べると、土地や建物のコストの方が低いので、NTT局舎を中心街に建てるのは、結果的に安くつくことになります。
なので、NTT局舎は、町の中心に建てられることになります。
コスト構造としては、電力会社も似ているところがありますが、電力会社のコスト構造というのは、発電所:配電=7:3になると言われています。つまり、電気を送るという配電のコストの方が、全体では大きいということです。
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