【基礎 その2 ニュートラル】
人は何か事柄を見たり聞いたりしたときに、事柄という事実のみを見る・聞くということだけではなく、その事柄に対して自分なりの価値観で判断をするということを瞬間的に行ってしまう傾向があります。しかし、その判断というのはあくまでも自分の価値観であって、他の人から見たらその判断は異なるものになることがよくあります。
ここで言うニュートラルというのは、その判断をする手前で、いったん留めることがたいせつであるということです。
つまり、事実と価値観による判断を分離するということです。
(1)事柄が起きたという事実
(2)価値観による判断
を分離することで、事柄は事柄、判断は判断と分けることで、自分の価値観に囚われることなく、事実を事実として認識するということです。
そうすることによって、自分の価値観から離れて、事実を冷静に認識することができるので、価値観による偏りを持つことなく、中立的(ニュートラル)に事実を認識することができます。
人が、何かを見たり・聞いたりして、怒ることがあります。またいやな気分になることもあります。しかし、これは自分の価値観によって感情が起きていることであって、事実の冷静な認識をしていない状態です。
事実と判断の分離をすることができるようになると、怒る手前で一度立ち止まることができます。
カウンセリングにおいては、事実をニュートラルな立場で見るということが非常に大切です。
【基礎 その3 原因と結果】
(続きます)