東北自動車道 放射線量 2011年から2014年までの推移

東日本大震災

2011年から毎年東北道の放射線量を測りに行ってます。

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自動車であちこち出かけることが多いのですが、東北自動車道を走行したときに、どれくらいの放射線量・被曝量になるのかというデータを色々と探してみましたが、バラバラに測定された地点ごとの数値はあっても、高速道路を走行した場合の一貫したデータが見つからないので、自分のために測定を始めたのがきっかけです。

測定する目的は、走行が安全かどうかを判断するためです。そのため、厳密な数値を測定することより、全体の傾向を把握することに主眼に置いています。

RADEX RD1503という線量超過アラーム付の測定器をメインに使っていますが、放射線測定器としては、安価なものでプロが使うような精度の高いものではないので、低線量において誤差が大きくなります。国産の比較的精度の高い製品だと、測定が主眼にあり、線量超過アラームが付いていないため、車で走行しながら線量の高いところを見つけるには不向きなため、こちらを継続して使っています。

これまでの測定結果と数値比較するために、測定はアスファルトの駐車場で車の中で行いました。エリア内の木々が茂っている場所や芝生などの場所では測定していません。他の人の測定を見ていると、それらの場所にはホットスポットも残っているようですが、駐車場のアスファルト面では全体的に低い数値になっています。

東北道を走っていると、年々アラームのなるポイント(0.3μSv/h以上)が減ってきており、放射線量が低くなってきたのをアラームの音で実感します。

そこで、2011年から2014年までの推移を見るために、パーキングエリア/サービスエリアにおける、放射線の変化を比較してみました。

放射線量の単位は、μSv/h(マイクロシーベルト毎時)です。

Graph

Data20112014

【データの説明】

測定日付は、2011/9/19、2012/5/10、2013/4/14、2014/9/2となります。
できるだけ一年毎の測定間隔のデータにするため、今年(2014年)はゴールデンウイーク前に行く予定にしていましたが諸事情のため9月になってしまいました。

2012年のデータがありませんが、その年に使った測定器が別機種で測定方法も異なるため、比較が適当ではないことからこの表には入れてありません。また、以前の記事(リンク)に書きましたが、RD1503が故障したため、2014年は後継機のRD1503+を購入して、使っています。

2011年から比較すると、年々線量が低くなっていることがわかります。セシウムの半減期を考慮すると、自然減だけでも3年で約半分になります。

またパーキングエリア/サービスエリア固有の事情として、清掃が日常的に行われていることや、工事などで汚染された表面のアスファルトやコンクリートが取り除かれているエリアがあること、利用者が出入りすることで降下したセシウム137が拡散することなどが線量減少の要因としてあります。

一部に線量が下がっていない場所もありますが、セシウムが雨水などで集積する場所の場合は、集積した結果として逆に線量が上がることもあります。また、放射線の測定においては、原理的に誤差が出やすく、まれに平均値の二倍程度の数値が出てくることがありますがこれは測定ミスではありません。

東北道の埼玉~宮城間の走行において、全体的にアラームの鳴るポイントが毎年少なくなっているので、全体として線量が低下してきていることが体感的にもわかります。

【東北道を通過することによる被ばく量】

今回の東北道下り線通過における被ばく量をCK-6で測定しましたが、自然放射線も含めた被ばく量は、0.87μSvでした。

これを他の被ばくと比較すると、
・胸部レントゲン検診1回 = 50μSv
・東京-ニューヨーク間往復の航空機による移動 = 200μSv
(高度が高くなるので宇宙線が増加する)
・胃の集団検診1回 = 600μSv
(出展)文部科学省日常生活と放射線(PDF
とされていますから、それらにくらべればかなり小さい数値です。

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