神社本庁の「平成祭りデータ」で各県ごとの神社の数を見ていたら、一番多いのが以外なことに新潟県という結果が出てきました。
※「平成祭りデータ」は、神社本庁に登録されている神社になるので、それ以外の独立した神社についてはカウントされていませんが、それらの数そのものは数%と非常に少ないので、全体的な傾向を見るのであれば特に問題になりません。
しかし、なぜ新潟?と考えていた時に、明治時代において、人口が一番多いのが新潟県であるという動画を以前見たことを思い出しました。
ニコニコ動画 > 明治21年(1888年)の都道府県人口ランキング
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6353098
神社は、設立年でいえば数百年から千年前というのが多く、明治以降に新設された神社は非常に少ないため、神社と人口の関係を見るときは、古いデータで見ることが必要になりますが、現在の都道府県の基礎ができたのが明治21年になるため、明治21年の人口データと神社の数を比較してみます。
公式なデータを探すと、総務省統計局の明治時代の人口データがあります。
明治期と現在の都道府県別人口一覧
http://www.hrr.mlit.go.jp/library/hokuriku2003/s1/1-06/01jinkou/03meiji/03meiji.html
そこで、神社本庁のデータと上記の人口データを突き合わせてみると、
人口上位、下位と神社の数が概ね一致していることがわかりますが、その部分だけが偶然一致している可能性もあるので、神社順位と人口順位の相関をみてみると、
一部例外(高知、大阪など)はありますが、全体的に正の相関があることがわかります。
明治以前は、国の産業と言えば農林水産業といってもいいくらいで、現在の工業・商業中心の時代とは大きく異なります。なので、農林水に適した土地に人口が集中することになり、現代の都市化した人口構成とは異なったものになります。
そして、神社という建物は人が作るわけですから、人口が多いと、神社という建物の需要も増えるという結果になります。
イメージとしては、京都や奈良にはたくさん神社があるようなイメージを持っている人も多いかと思いますが、京都や奈良の場合は、大きい・あるいは有名な神社が多いということです。また、大きい神社があると、多くの参拝者がそこに集中するため、結果的に神社の数が多くならないということにもつながります。
また、東京の場合は人工的に作られた都市であることや、戦後の高度成長期に人口が急増しているため、神社の数が人口に比べると少ないということになります。
【補足】
神社の数については、こちらのサイトにも詳しい数字があります。
社会実情データ図録 > 全国の神社信仰
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3973.html
私の方は、神社の数については、神社本庁の「平成祭りデータ」を使うので、上記のサイトのデータとは多少違いがありますが、全体的な傾向については同じです。
お寺や教会なども含めたデータを知りたい場合は、文化庁の宗教年鑑があります。
ぎょうせいオンライン > 宗教年鑑 平成20年版
http://shop.gyosei.jp/index.php?main_page=product_info&products_id=5760
上記は、アマゾンなどでは在庫がないようですが、八重洲ブックセンターなどの大型書店には、まだ在庫があるようです。
【抽選結果】
抽選結果については、こちらの元記事をご覧ください。
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