新型コロナウィルスの報道を見ると、新規感染者の話題ばかりで、退院者数や死者数については報道が非常に少なく、全体像が見えてこないので、厚生労働省の報道資料(PDF)から
新型コロナウイルス感染症(国内事例)の状況https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000615354.pdf
ここでは、報道では言われないことを中心に書いておきます。
●退院した人が408人
テレビなどではなかなか報道されないのが退院した人の数です。
このデータの時点では、既に408人(患者数の25%)が退院しています。
●人口比では10万人に2-3人
このデータの時点では、10万人に2-3人の感染者数です。この程度の発症数というのは一般的な病気においては、稀な病気と言われます。
なので、報道に対する関心は高いけれども、身の回りに感染者がおらずコロナウイルスに対する実感が湧かない人の方が圧倒的に多いということが分かります。
それ故に、実体のない不安に取りつかれてしまうことになるので、正しく怖がることが大切です。
●都市部は人口が多いため感染者数も多い
また、基本的に都市部の感染率が高い状況も分ります。
東京の患者数が突出しているように見受けられますが、人口が多い分だけ接触数が増えて、患者数も多くなります。
ただ、東京については、隣県からの昼間流入人口も多いので、実体の人口比としてはもう少し下がっているものだと思います。
●死亡率は3%
今後の推移次第ではありますが、現在のところ死亡率は全体の3%です。
感染しても、80%の人が重症化しないと言われているので、自分自身の免疫力を高めることが大切です。
●隠れ感染者数は?
PCR検査を受けられない人がいるから、感染者数は実はもっと多いはずだ。
という意見があります。
この場合、注目するのは死亡者数です。
死亡者数がこのデータの時点では52人。全体の3%程度になります。
死亡者数と感染者数は比例することから、死亡者数から見れば諸外国と比べて、感染者数は少ない方に入ると言えます。
●海外の状況を見ると医療崩壊させないことが重要
厚生労働省の、
新型コロナウイルス感染症の現在の状況について(令和2年3月29日版)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10555.html
こちらのページのうち、国外の発生状況のデータから、死亡率を算出してみました。
なお、海外の状況については即時にデータが届いているわけではないので、あくまでも目安の数字になります。
海外の状況を見ると、医療崩壊している国では死亡率がフランス6%, スペイン8%, イタリア10%と非常に高い数字になっています。
ピークを越えつつある中国が4%というところを見ると、医療崩壊しなければこれぐらいの数字に留まることになりそうです。
新型コロナウィルスへの対応として、やはり医療崩壊させないことが非常に重要です。
PCR検査を増やすことは、医療機関への負担を高めることになり、非感染者への対応にリソースを取られてしまい、感染者への対応が手薄になってしまうので、PCR検査の数を絞っているのは医療崩壊を防ぐためであることが分かります。
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