先ほど宅急便で届きました。
箱の表面には、野菜や果物があってカラフルだがこれらの放射線量が測定できるというわけではない。手に取った大きさは、ちょっと昔の厚い折り畳み携帯電話ぐらいの感覚。
左が取扱説明書、右が技術保証書になりますが、サイトでは、日本語説明書つきとなっているのですが、実際に届いたものはロシア語の説明書が入っていたので、アマゾンに問い合わせ中です。
サイトによっては、乾電池は同封されていることもあれば、されていないこともあるようです。今回購入したものは乾電池(単四)は同封されていませんでした。
また、ロシア製ということは、メニューの言語がロシア語になっている可能性が高いです。
今回のものは、ロシア語メニューでした。もっとも、使い方は簡単なので、ロシア語が分からなくても測定そのものは十分できます。
英語版メニューの製品もあるので、購入するときは確認してから購入した方がいいです。
英語版メニューの製品の英文マニュアルはメーカーサイトのこちらにあり、ダウンロードできます。
http://www.quarta-rad.ru/en/manuals/RD1503EN.pdf
ローカルファイル:RD1503EN
メニュー構成は、ロシア語版も英語版も基本的には同じですから、英語版マニュアルで使い方を見るというのも手です。
ひとまず室内で計測すると、0.10~0.15μSvの値を表示しています。
東京都健康安全研究センターで測定している値が、0.0549μSvですから、二倍以上の違いがあります。
この数値の違いが出てくる理由として、ひとまず以下のものが考えられます。
(1)測定器の精度
RD1503の測定精度が、0.05μSv~9.99μSvですから、日本における空間線量は測定器の下限値あたりになります。そのため、このような場合は正確な数値は出ません。
色々な人が、RD1503で測定した数値をネット上にあげていますが、0.10~0.15μSvあたりの数字が出ていることが多いようです。精度の関係から、このあたりの数字の場合は、実際の空間線量が測定限界以下である可能性が高いと思われます。
百歩譲って、これが実際の数値だったとしても、年間で1mSvぐらいの線量ですから、特に健康面で問題が出てくる線量ではないということで、むしろこの数字で不安になって心理的な面から健康被害が出てくる方が問題です。
(2)測定場所の違い
東京都健康安全研究センターでは、バックグラウンドの影響をできるだけ受けないように、ビルの上で測定しています。
自宅はコンクリート製の三階建てになるので、色々なバックグラウンドの影響が出やすい場所です。
コンクリートというのは、岩石を含んでいますが、岩石が持っている自然放射能がありますから、これらの自然放射線が測定されている可能性が高いです。
(3)GM管(ガイガー・ミューラ管)の特性
シンチレーション式と違い、GM管の測定器の場合、ベータ線まで同時に測定してしまっているので、ガンマ線だけを測定した数値と比較するとかなり高い数字になってしまうことがあります。
また、GM管は放射線を検出することには向いているが、測定するのにはあまり精度が出ないものです。
なので、RD1503で、小数点以下二桁の表示をしているとしても、それは誤差をかなり含んでいると思っておく必要があります。
(4)そもそも測定器ではない
RD1503が現在3万円程度しますが、そもそもの値段で言えば1万円台のものだと思います。数十万する精度の高い測定器と1万円台の測定器のどちらが信用できる数値を出してくるかということを考えると、1万円台の測定器は測定器ではなく、大まかな数字を表示してくれるものであるということです。なので、RD1503を使ってわかることは、概ねそこが安全か危険なのかを判断する材料を与えてくれるということです。
すごーく大雑把に言うと、もろもろの測定器というものは精度を1桁上げようとすると、値段も1桁上がると思っていると分かりやすいかと思います。安い測定器の精度はそれなりものでしかありません。
他にも、理由はあると思います(放射線そのものの特性とか、測定機自体のノイズとか、GM管の原理からくる特性とか)が、今日はこんなところで。
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