武甲山は、秩父を代表する霊山なのですが、石灰岩の山ということから、大正時代に入り本格的な石灰岩の採掘が始まったため、山容が昔とは異なってしまいました。現在も採掘が続いているので、山頂付近は、白く沢山の段が付いてしまっています。
採掘前の武甲山は現在とは山容が異なっています。
下の写真では、本格的に採掘が始まる前の山容が良くわかります。
昔の武甲山(写真集 武甲山から引用)
霊山を山頂から切り崩していくというのは、山岳信仰という点から見れば、とんでもないことになるのですが、武甲山の場合は秩父地域の経済発展という側面から、大きな反対もなく進められたようです。
秩父地域の重要な霊山である武甲山の開発における経緯については、以下の文書が良くまとまっています。武甲山の開発にまつわる話を分りやすく説明しており、武甲山を理解するには必読です。
<慶応大学SFC 卒業論文>
開発をめぐる地域住民の対応
~武甲山開発と、高尾山開発の事例から~
http://web.sfc.keio.ac.jp/~oguma/report/thesis/2007/sotsuron-tsujomito-2007.pdf(ファイル)
●昔の武甲山の写真
書名:写真集 武甲山
編:秩父山岳連盟
撮影:清水武甲
出版社:木耳社
発行:昭和51年11月
状態:絶版のため古本としてのみ入手可能
Amazon:http://www.amazon.co.jp/dp/B000J9FDWC
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