アメリカ発の不況?

色々な話題

私は、経済の専門家ではないので、以下のコラムはあくまでも私的なマクロ経済の見方になります。

経済の変動期には、「前年比」とかでどれだけ下がったのかがよく話題になり、それが不況感をさらに増していますが、今回のような変動に関しては、長期的なスパンで見ておく必要があります。

まず、経済成長率で考えると、年率で10%を超えるような経済成長というのは、経済先進国においては起こりえないくらいの高い成長率になります。仮に毎年10%成長すると、概ね10年で経済規模が2倍になります。一方で、個別企業単位ではなく、国内企業を合算した国家単位となると、経済規模と株価は密接な関係になります。

つまり、国単位の株価が年率10%を超えるような変動があったとき。私はそれが通常の経済成長ではない状態であると見ています。以下は、ダウ平均株価の1980年以降のデータになりますが、赤い線は私が付け加えたもので、1980年をベースに10年で2倍の大まかなラインを引いています。(厳密に計算すると、直線ではなく曲線になるのですが、ここでは分かりやすくするために直線で引いています)

Fig
この図を見ていると、1980年から1995年までの間は、10年で2倍のラインを下回っており、株価は堅調な伸びになりますが、1995年を超えると、いきなり株価が高騰を始めています。
私の見方では、これは一種のバブル経済状態ということになります。バブル経済状態はいずれは収束して、株価は実体経済に近づくことになります。

昨年来の株価の下落がここのところよくニュースで流れていますが、赤い線が実体経済に近いラインだとするなら、さらにもう少し下がる可能性があることを示しています。
しかし、下がったとしてもそれは、株価が本来の実体経済の状態を表すようになったのだと考えるなら、これは問題ではありません。むしろこれまで高すぎたことが問題であると言えます。
なので、メディアの「100年一度」「不況」という言葉に踊らされるのではなく、落ち着いて行動することが大切です。

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