※タイトル変更&加筆しました 2011.11.25
かつての日本には、女性が学校を卒業したら、就職するか、花嫁修業に行くかという二つの選択肢がありました。その後男女平等化が進み、女性が働くのが普通という時代になると、女性が学校を卒業するときには、就職という選択肢しかないという状態に変わってきたのですが、女性が学校を卒業した後は大きく分けて2種類の人生があります。
(1)何らかの仕事をする(就職、起業、自営など 兼業主婦はこちらに分類)
(2)専業主婦になる(花嫁修業、結婚など)
かつては、(1)と(2)は同格と見られていたのですが、最近では(2)は非常に少なくなって、大多数の女性が(1)を選択するようになってきました。
また、女性の(経済的)自立ということが言われ、女性でキャリア志向という人も増えてきています。これは男女平等という点においては良いことですが、一方で専業主婦に向いた気質を持った人が、就職して働くことを社会的に強いられるようにもなってきたという側面があります。
カウンセリングにおいて、女性の気質を以下のように分けて話をしています。
(1)仕事タイプ ・・・ 仕事が生きがい
(2)家庭タイプ ・・・ 家庭が生きがい
(3)仕事と家庭の両立タイプ ・・・ 両方こなすのが生きがい
ここで、(1)と(3)のタイプの人が仕事をするのは、自分自身の気質に合っているので、良いのですが、(2)のタイプの人が、自分の気質には合わない仕事というものを選択しなければならないというところです。
経済的な自立という意味で言えば、家庭(専業主婦)タイプの場合は、自分が働くのではなく、夫が働いて経済的な収入を得て、妻は家庭を守るという生き方が最も適しているわけです。あえて言うなら、(自分の収入で)自立したくない女性です。このタイプの場合は、夫婦という「ふたりで一つの経済」を作り上げて行くのが最も向いています。
しかし、晩婚化や社会的な風潮もあって、そういったタイプの人が花嫁修業ではなく、仕事に就かなければならないのが現代の状況です。
自分のタイプが家庭タイプであるという自覚があるのであれば良いのですが、最近では「女性もキャリア」という考え方が強くなっているため、家庭タイプの人が職場でキャリアを求められるのですが、家庭タイプの人はキャリアには興味がなく、その結果職場と自分自身のギャップで苦しんでいる人がいるのが現状です。
企業や組織が女性のキャリアを考える時にはその人が、仕事タイプ/家庭タイプ/仕事と家庭の両立タイプのどれにあたるのかをチェックしておくことが必要になっていますが、そういった多様性をキャリアプランに取り込んでいる企業・組織はまだまだ少数になるのが現実です。そのため、女性が自分自身はどのタイプになるのかを知っておくことが必要です。ただ、現代は社会的に女性のキャリア重視という方向にあるので、家庭タイプの人がそれを言いにくい、あるいは本来家庭タイプなのに、自分自身を仕事タイプと思い込んでいることもあるので、自分自身を深く見ておくことが重要になります。
ここで説明している三タイプは一生同じということではなく、年齢や体験した出来事、人からの影響などによって変化することもあります。有名人で言えば山口百恵さんは、歌手としてのキャリアに進んだ後は、家庭の主婦として生きています。まさに180度の転換といった感じです。
そういった転機としては、女性の場合、25、35、40歳あるいは、その前後がターニングポイントになることが多く見られます。これらの年齢は、社会的な位置づけの変化・身体的な変化・精神的な変化が起きる年齢になります。
コメント
企業がこの3つのタイプを見極めて
雇用者のポジションを決めていくことは
大切なこととおもいますし、
女性(男性にもこのタイプは適用できる?)
自身もこのタイプを知った上で、
結婚しているしていないにかかわらず、
会社組織等での自分の立ち位置を決めていくことが
必要ではないかと思います。
昔は永久就職と言われていた結婚ですが、
現実問題として、
社会的な要請はもとより、
自分の人生が、
夫の勤め先の命運、
夫がずっと働き続けられるかの
健康状態に左右されてしまうわけですから、
夫の経済力に全てを委ねてしまうのは
リスクが大きすぎると思います。
このお話は男性にも当てはまるのでしょうか...
当てはまるのであれば、男性の方が苦しんでいる比率が高そうですね。
ここで説明している三タイプは一生同じということではなく
途中で変わるというのは、多様な経験ということでしょうか。
けれど、途中から変わるのは かなりな試練になりそうです[E:coldsweats02]。