以下では、1人タイプ、2人タイプを分りやすく説明するために、典型的なタイプを例にとって説明しますが、1人タイプ、2人タイプといっても、イチかゼロという具合に、単純に二分できるものではありません。タイプを数値で表現するなら、典型的な1人タイプを1とし、典型的な2人タイプを100とすると、この1から100の間のどこかに位置することになります。また、行動の内容によって1人タイプになったり、2人タイプになったりすることもあり、完全に一つのタイプに固定されているわけではありません。
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物の考え方の基本が、自分である1人タイプと、物の考え方の基本が相手である2人タイプでは、考え方の方向性が真逆になり、しかもその考え方しか使えない典型的なタイプの場合、お互いを理解することはとても困難になります。
2人タイプの場合は、相手を気遣うことが無意識的に起きて来るのに対して、典型的な1人タイプの場合、相手を気遣うことは想像の範囲外になります。
お互いが同じ日本語で話していても、思考回路が異なる為、もはや人種が違うといってもいいくらいです。
1人タイプは自分の考えを周囲に話したいというところがあるので、総じて声が大きく、自分というものを押し出して行きます。それ故に断定的な話し方をすることが多いです。1人タイプの話相手が2人タイプだと、2タイプは言葉を押し付けられているような感じになります。
時には1人タイプから「あなたには、自分がない!」とか言われてしまい、2人タイプの人が悩んでしまうことがありますが、相手との関係性を一番重視するため、自分というものを押し出さないからであって、「自分がない」と言ってしまうのは1人タイプが2人タイプの思考回路を理解できていないからです。
1人タイプは自分が中心なので、言いっぱなしが出来るのに対して、2人タイプは相手がどう受け取ったのかが気になるので、言いっぱなしが出来ません。
こうやって、2人タイプの人が、1人タイプに引きずられてしまい、言いたいことも言えないという状況に陥ることが良く起きます。
一般的に、1人タイプは男性的、2人タイプは女性的な性格です。もちろん女性の中にも典型的な1人タイプは良く見かけますが、総じて女性の方が2人タイプが多く見られます。
これは、そもそも人間の身体的な違いから来ているもので、女性の場合は子供を出産・育児ということを無理なく行えるように出来ています。
つまり自分の赤ん坊が相手の場合、こちらの主張も希望も要望もいったん脇に置いて、相手の反応を注意深く見て必要なこと(育児)をすることが求められるのですが、これはまさに2人タイプの特性そのものです。
つまり、相手が我が子の場合は、2人タイプの特質というのは十分うまく機能するのですが、相手が大人の男女の場合はうまく機能しなくなるということが起きます。
(続く)
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