東北の神社に多くみられる特徴として、御山信仰があります。
関東から西の神社では、社殿が東面あるいは南面する、神社の正面が東もしくは南を向く神社が多いのですが、東北の神社を見ていくと、かなり微妙な角度に建っているものが多く見られます。
初めは分からなかったのですが、調べてみると社殿後方に山があり、参拝する方角が山に向けられて建てられていること分かります。
東北ではこういった神社が多く見られます。
以下に掲載した福島の神社は自身でグーグルマップでラインを引いてみて確かめてみると社殿が山に向かって建っているのを確かめられて面白いです。
福島県郡山市 安積国造神社
郡山市内の代表的な神社の一つ。こちらは、額取山に向かって建てられています。
額取山は別名 安積山と呼ばれ、安積地方の代表的な山。
福島県郡山市 開成山大神宮
郡山のお伊勢様とも言われる神社です。こちらは、開成山と呼ばれる小高い場所にありますが、さらに笠ケ森山に向かって位置しています。笠ケ森山は、郡山から見ると富士山のような独立峰として見える霊山。
レファレンス協同データベース(リンク)から引用:
明治6年に安積開拓事業のため開成社が結社された。「開成社」の社名は易経の周易繁辞上伝にある「子曰、夫易何為者也、夫易開物成務」から命名された。
また、それまで離森と呼ばれていた場所を「開成山」と改称し、開成山大神宮の基となった遥拝所が作られたことから後に地名となったとあり【資料2、3】。
福島県福島市 福島稲荷神社
ちょっと、稲荷らしくない稲荷(エネルギー的な意味で)なのですが、調べてみると古くは山岳信仰があったようで、グーグルアースで見てみると、
手前の信夫山と後方の蔵王山系を 強く意識した場所に建っていることが分かります。
しかし現在は、山の手前にマンションが建っているため、山の存在に気が付かない状態になっています。
右の社名碑の下側にかわいい眷属の狐さんが向かい合っています。
こういった形式は初めて見ました。
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