スピリチュアルカウンセリングで、「怒りの感情をなんとかしたい」という相談に来る人がときどきおられます。
怒りというのは、基本的に自分以外の誰かに向けられます。
人は自分以外の誰かに対して「人はこうあるべきである」という考え方を多少なりとも持っています。この考え方は、無意識レベルであることもあります。
その考え方にそぐわないときに、怒りが出てきます。
つまり、怒りは自分自身の考え方が元になっています。
この考え方は、自分の親兄弟の場合、長年の生活の中で意識の奥底に押し込んでしまうことで、普段は意識しないようにしてしまうことがあります。
そうなると、ある日突然怒りが出てくることになります。
怒りの感情が出ている時は、感情に巻き込まれているので、怒りにどう対処すべきなのかを考えることはできません。
怒りの感情は、自分の「人としての器」を広げるためのきっかけとして、使うことができます。
そのためには、怒りの感情は、自分自身が作り出しているものであって、相手の問題ではないということに気づく必要があります。
たとえば、ほとほと手を焼く人が身近にいて、随分何度も怒ったけど、怒るのも疲れてくると、その人を見放すとなることがあります。
見放すというのは、その人に対して「何の希望も、期待も抱かない」「何をしても勝手」ということになるので、「人はこうあるべきである」という考え方を手放すということになります。
そうなると、その人が何を起こしても、怒りの感情が出てこなくなります。
その人の行動は、それ以前から何も変わっていないのですが、自分が考え方を変えてしまうことで、怒りの感情が出てこなくなります。
「人はこうあるべきである」という考え方を手放すことで、怒ることをやめて、その人にどう対処すべきなのか、解決策は何になるのかを冷静に考えることができるようになります。
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