先祖供養(1)

先祖供養について、色々と調べた結果、分かったことがありますので、少しずつ書いていきたいと思います。

(1)信仰の中心としての先祖供養

宗教に限らず、民間信仰なども含め、大いなるものへの信仰という形でとらえたとき、先祖供養を信仰の中心としている国は、中国(台湾・香港を含む)、韓国(北朝鮮については、資料がないため除外)、日本(琉球を含む)の三国であるということです。
もちろん、先祖をあがめるという思想については、世界的に見られることですが、先祖供養を信仰の中心に置くというのは、世界的な視点に立つなら、ごく少数派であるということです。
一般的には、先祖供養という言い方をしますが、専門的には祖霊信仰という表現がなされます。
つまり、祖霊が現世における人々に大きな影響を与えているという考え方です。

(2)霊統と血統

人が生まれる時には、二つの系統のいずれか、もしくは両方の縁を持って生まれてくるわけですが、祖霊信仰というのは、血統のみを重視する考え方になります。
霊統というのは、その人が生まれ変わる時に、霊的なつながりにおける、現世で行うべきことや・やりたいことを行うことが重視され、血統は必ずしも重視されません。
霊統と血統は、生みの親(血のつながり)と育ての親(霊のつながり)と良く似た関係になります。
私自身で言えば、血統よりも霊統の方が非常に強く出ており、出雲系の神々との縁も大変強いものがありますが、これは血統すなわち先祖を調べていっても出てきません。
人は、みな霊統と血統の両方を、(どちらが強いかは人それぞれですが)持って生まれてきています。
出雲大社の宮司さんのように、血統と霊統が強く結びついているケースもありますが、一般にはそれほど結びつきが強いわけではありません。
つまり、祖霊信仰では、誰でも知ることのできる血統(血のつながり)を重視し、霊的な目で見なければ分からない霊統については、除外しているということになります。
人は、みな霊的な存在であること(肉体だけの存在ではない)を考えると、誰でも知ることのできる血統を重視し、霊統を除外するのは、何か大切なことを見落としているような気がします。

(3)参考文献について

調べた参考文献についても、順次書いていきます。
祖霊信仰と他界観 赤田光男 人文書院
ISBN4-409-54018-1
赤田氏は、歴史民俗・宗教民族学の研究者であり、上記の本も研究結果を記載した本なので、ちょっと難しい本です。
私が読んだのは上記の一冊のみですが、著書としては、
『精霊信仰と儀礼の民俗研究 アニミズムの宗教社会』帝塚山大学出版、2007年10月、ISBN 978-4925247023
『ウサギの日本文化史』世界思想社、1997年3月20日初版発行、ISBN 4-7907-0645-1
『日本村落信仰論』雄山閣出版、1995年3月、ISBN 978-4639012771
『家の伝承と先祖観』人文書院、1988年3月、ISBN 978-4409540213
『祖霊信仰と他界観』人文書院、1986年4月、ISBN 978-4409540183
『日本民俗学 』弘文堂、1984年1月、ISBN 978-4335570292
『祭儀習俗の研究』弘文堂、1980年4月、ISBN 978-4335570254
(Wikipediaから引用)
などがあります。
(続きます)

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