パソコンを使うときの基本として、アプリケーションは本体のハードディスクにインストールするが、データは外付けのハードディスクに保存するというスタンスです。
これは、ITエンジニアの頃に学んだことですが、本体のハードディスクはOSがインストールされており、何かの拍子にOSが立ち上がらないなどの問題が出た時に、OSとデータが同じハードディスクに保存されていると、OSの再インストールなどを行った時に、データが消えてしまうことになるというケースが往々にしてあります。
そのため、OSをインストールしているハードディスクと、各種ドキュメントやデータ・写真などを保存しているハードディスクは、物理的に別のハードディスクに分けて保存した方が安全です。
さらに、外付けのハードディスクにおいて、安全性を考えると一台のハードディスクでは、ディスクが故障すると、大切なデータが消失してしまうという危険性があるため、以前の外付けのドライブには、ミラーリングディスクを使っていました。
USBハードディスク 2TB HDC2-U2.0
仮に、一台のハードディスクの故障が起きる確率を5年に1回とすると、二台とも同時に故障する確率は掛け算になるので、単純計算では25年に1回となります。
実際には25年もハードディスクが持つことはまれなので、実際にはもっと低い確率にはなりますが一台で運用するより、各段に安全性が向上します。
そのため、企業など故障によって業務が停止してはならないような場合において多くの運用実績があります。
銀行などさらに高いレベルでの運用が必要な場合は、さらに複数台のハードディスクを使ったり、外部メディアのバックアップなどを併用することで万全な体制を構築します。
個人事業主レベルにおいては、銀行のような高度の安全性を追求するのはコスト的に見合わないので、ミラーリングとバックアップを併用するのが現実的な解になります。
そのため、ミラーリング・ハードディスクを基本とし、さらに他のハードディスクへのバックアップを行うことで、データの保全を行っています。
これまで使っていた、ミラーリングのハードディスクも更新時期を迎えて、そろそろ故障が起きやすい時期になったので、色々と検討したところ、Windows 8 Pro 以降にはソフトウエアのミラーリング機能があります。
これまで、ミラーリングをしようとすると、ミラーリングディスクの専用ハードウェアを購入する必要があったのですが、Windows 11では普通のUSB接続の汎用ハードディスクをコントロールパネルで設定すればミラーリングディスクとして使えるようになります。
USB接続のハードディスクを2台用意します。
前置きが長い割に、本編はいたって簡単な説明で終わってしまいましたが、技術的に理解していれば、使い方はとても簡単です。
【追記】
データのバックアップなら、クラウドを使えばいいという声もあると思いますが、クラウドのサービスについては、セキュリティ面において、まだ十分信頼できるとは言えないのが現状です。
クラウドにデータをアップロードすると、データのセキュリテイは自分自身でコントロールできるものではなくなり、クラウドを提供している事業者に委ねることになります。そのため、事業者のミスという、こちらではコントロールできない事態によってデータの流出ということが起きる可能性があります。
これに対して、自宅のパソコンに接続された外付けハードディスクにおいては、電源を切るなどして外部からの侵入を防ぐことができれば、データのセキュリティは自分のコントロールできる状況になります。
そういった意味で、現時点の個人事業主レベルでは、クラウドに比べてハードディスクの方がセキュリティを管理しやすいので、データのバックアップについては、クラウドを使用していません。
【技術的な解説】
記憶域の“技術的”な解説は、以下のページが解りやすい。
第8回 ディスクを仮想化する記憶域プール機能
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1304/18/news114.html
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