生まれ変わりは、本当にあるの?(その2)

その1(リンク)からの続き。

質問者の名前は、内藤四太郎(ないとう よたろう)。男ばかりの四人兄弟の末っ子。スピリチュアルな事に興味はあるが、日常に追われる生活。ざっくばらんな性格。落語の与太郎と読みが同じなので、良くいじられる。関西出身だけど、関東生活が長い。

●チベット仏教の高僧ダライ・ラマ法王との対話

四太郎:生まれ変わりは、存在するのでしょうか?
ダライ・ラマ:そんなことより、今の人生をどう生きるかが大切です。

四太郎:なんか、はぐらかされた気分。
八 雲:そういう気分になるかもしれませんね。でも、ダライ・ラマさんは、まっすぐ答えていますよ。
四太郎:はぐらかしておいて、なんで、それがまっすぐ?
八 雲:確かに、生まれ変わりがあるかどうか、答えていませんね。チベット仏教では、生まれ変わりを扱わないことにしているのがその理由です。
四太郎:ええっ?扱わないって、どういうこと?
八 雲:仏教の歴史は、ブッダから始まったのというのは知ってる?
四太郎:聞いたことはあるけど・・・
八 雲:ブッダの教えを出来るだけ簡単に言えば「今を生きる道」なんです。
四太郎:生まれ変わりについて、言ってないの?
八 雲:ブッダは生まれ変わりについては、「無記」で通しました。
四太郎:何それ?

私たちが、仏教と思っているのは、実は本来の仏教ではありません。
日本における仏教とは、覚者ブッダの教えが、日本に伝来する過程で、それぞれの土地の伝統文化と習合して出来上がったものです。日本の仏教は中国の道教の影響を受けており、お墓を重視するのはその一つですが、本来のブッダの教えにはお墓というものがありません。
そのため、仏教は本来のブッダの教えとはずいぶんかけ離れてしまいました。
ブッダの教えが、多く残っているのがチベット仏教だと言われます。

ブッダの教えは、輪廻から脱して、涅槃という境地に至ることです。
人は、輪廻という生まれ変わりのサイクルの中にあり、そこから脱して、今を生きることが悟り(涅槃)であるということです。
生まれ変わりから、どうやったら脱することができるのかを教えているのです。

脱する元の生まれ変わりについて、色々議論するということは、生まれ変わりという罠に陥ったまま脱することができない、ということになってしまいます。
なので、「無記」という「問いに対して回答を避ける」立場を取っています。

ダライ・ラマの回答はこの「無記」をそのまま実践しています。

もし、生まれ変わりというものが存在しないのであれば、「ない」という回答になります。生まれ変わりが存在するからこそ、「無記」という立場になるわけです。

これは、生まれ変わりが存在するという、消極的な肯定ということです。

その3(リンク)に続く


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