2011年12月末までの東京都新宿区百人町における放射能性降下物グラフを掲載しておきます。
こちらは、通常単位軸のグラフ:
こちらは、対数軸での表示グラフ:
通常単位で見れば、特に大きな問題はないように見えますが、対数軸でみると数値が数倍上昇しています。これを数値で見ると、
こんな感じで、先月に比べると2倍以上ですが、昨年3月~4月に比べるとはるかに少ない量です。
ところが、ごく一部ですが、11月から1月までの数値だけを取り出して、「数倍上昇!」と騒いでいる人もいるようです。そういった人は、単に注目されたいだけなのか、科学的なリテラシーがないのかの、どちらか(あるいは両方?)ではないかと思います。
増加した原因について、東京都健康安全研究センターに問い合わせてみたのですが、上記のデータは、新宿区百人町にあるセンター屋上に置いた底面積5000平方センチメートルの大型水盤に1ヶ月間にわたり降下した大気中の塵や降雨を集めたものを測定した実測値だとのことです。センターが行っているのは、環境中の放射能量の実態を把握するための調査なので、測定値の変動要因を解明することまでは行っていないとのことです。
東京都健康安全研究センター > 環境放射線測定結果
http://monitoring.tokyo-eiken.go.jp/
ということなので、あくまでも個人的な推測ですが、ヨウ素131が検出されていないことから、再臨界の可能性は低く、また福島原発で大きなトラブルの報道もないことから、一度降下した放射性物質が、冬の風に巻き上げられて再度上昇し、都内に降下してきた可能性が一番高いと思います。
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