●節分の意味
2018年の節分は、2月3日(土)になり、翌日の2月4日(日)が立春になります。
節分の豆まきというと、今では春を迎える行事というイメージが強いですね。
でも節分とは、季節の分かれ目を意味しており、大晦日の行事になります。
●現代の暦
我々が通常使っている暦(こよみ)はグレゴリオ暦と呼ばれます。
グレゴリオ暦は、1582年にローマ教皇グレゴリウス13世が制定した太陽暦であり、暦としての精度が比較的高いことと、西洋を中心に広く採用されていたこともあり、現代では世界各国で採用されています。
明治時代に富国強兵の元に西洋化を目指した政府が明治5年(1872年)にグレゴリオ暦に改暦しましたが、それ以前は天保暦という太陰太陽暦(農暦・旧暦とも言う)が使われていました。
太陽暦が、太陽の進行だけを元にした暦であるのに対して、太陰太陽暦は太陰=月と太陽の進行の両方を合わせて作成された暦であるので、私たちの身体リズムと合った暦になります。
●節分の意味
節分は、太陽の黄道上の位置を24等分した、二十四節気の行事ですので、太陽暦における行事です。
二十四節気では、各季節の始まりの日は、立春・立夏・立秋・立冬と呼ばれますが、これらの季節の変わり目の前日を節分と呼びます。節分とは文字のとおり、「季節を分ける」という意味があります。
太陰太陽暦では立春の前後の新月を一月一日として一年の始まりとするので、立春は新年という意味も含まれています。なので年賀状などで、新春などと書くのは立春から来ています。
そのため、立春の前日である春の節分は大晦日にあたります。
春の節分には年の最後にその年の厄を祓って、新しい年(春)を迎えるための行事が行われます。かつては追儺とも呼ばれた豆まきは、鬼(厄)を祓うために豆をまいて鬼を追い出して、新年をすこやかに迎えるために行われるものです。
コメント
うーん、これはいくらなんでもさすがに不正確です。
二十四節気は純然たる太陽暦であって、太陰太陽暦ではありません(現行の国立天文台発表の定気法二十四節気は、もはや太陽暦を越えて太陽の天文学的現象の直接記述(=観測上の太陽黄経そのもの)ですが)。
ですから、節分は同じ太陽暦のグレゴリオ暦とほぼパーフェクトに同期します。節分はグレゴリオ暦2月2日から4日の間にしか到来しません。
他方で、真正の旧暦大晦日は太陰太陽暦ですから、グレゴリオ暦だと1月下旬から2月中旬までの30日間を年によって大きく移動します。今年は2月15日、昨年は1月26日でした(これだけズレます)
二十四節気は、太陰太陽暦たる東アジアの旧暦において、太陰暦を季節に合わせて補正する閏月を挿入するための基準となるものなので、その意味では「旧暦のシステムに含まれる」のですが、それは暦法を論ずる際のやや高度な学問的問題であって、二十四節気自体は太陰暦の要素を全く含みません。
二十四節気とグレゴリオ暦はともに太陽暦ですから、二十四節気の季節感は、誰でも脳内で日付の簡単な置き換えをするだけで、グレゴリオ暦とほぼ完全に同期できます。他方で、旧暦本体は太陽の運行と最大1ヶ月もズレますから、実際には季節をよく示しません。
つっけんどんになってしまって申し訳ありません。巷の旧暦礼賛本でも、この誤りは未だに横行しているので…
> tommyさん
> うーん、これはいくらなんでもさすがに不正確です。
あらためて確認してみましたが確かに不正確です(大汗)
大元のネタは2013年に書いたものだけど、どこでどう間違えたのか検証中です。
恐らくは、「節分の豆まき・恵方巻きは、太陰太陽暦を使っていた頃に始まった風習」を言いたくて、途中からごちゃ混ぜになってしまっているのではないかと。
検証出来たら、記事を書き直します。
ご指摘ありがとうございました _(._.)_
> tommyさん
記事を書き直しました(^^;