無意識的な期待

あなたの目の前に蛇口があったとします。水が欲しければ何も考えずに蛇口をひねります。そこに、思考はありません。しかし、無意識的な期待があります。
蛇口を左にひねれば、水が出てくるということは、あまりに普通の事なので、無意識化された期待になっています。この無意識的な期待を信念と言うこともあります。

人は誰しも、様々な無意識的な期待を沢山持っていますが、これを意識することはほとんどありません。意識しないことで、日常生活がスムーズになるようにできています。
私たちが肉体を維持する上で、無意識的な期待を食糧や水など物質的なものに向けるときは、期待が外れることが少ないので、無意識的な期待が役に立ちます。

私たちは、子供から大人に成長する過程において、無意識的な期待が役に立つという経験をします。そして役に立つので、これを人間関係にも適用してしまいます。

ところが、人間というのは、自由な創造が基本ですから、人間関係において、毎回同じような反応をするわけではありません。そのため、人に対して無意識的な期待を持っていると、これが外れるということが起きるようになります。何度も外れるという経験をするのですが、子供の頃に役に立った経験があるので、また役に立つという期待から、外れてもそのまま使い続けてしてしまいます。

人に対して、自分が持っている「こう反応してくれるだろう」という無意識的な期待があるとき、人はこれが当たると納得して、外れると落胆するという傾向があります。落胆するときは、ネガティブな感情を引き起こし、それに巻き込まれてしまう。すなわち感情的にドーンと落ち込んでしまうことがあります。そうなるとしばらくは立ち直れません。

しかし、「こう反応してくれるだろう」という無意識的な期待は、あくまでも自分が勝手に作り上げ想像でしかありません。人は自由な創造が基本なので、想像すらできない反応が返ってくることは珍しいことではありません。

つまり、自分が心の中に作り上げたストーリーが崩壊したため、感情的に落ち込んでいるだけのことです。

カウンセリングで色々な人を観ていると、人間関係が苦手な人ほどこのストーリー(無意識的な期待)が強く、しかも許容度が低いという傾向があります。

その逆に、広い人間関係を持っている人ほど、ストーリーにはこだわりがないため、許容度が広くなります。

つまり、自分が「無意識的に期待している反応を、人がしてくれない」ということに、強いストレスを感じているということです。

そのストレスは、自分が作り出したものであることに、気づく必要があります。
そのストレスは、自分が源であることに、気づく必要があります。

人間関係をありのままに見るということは、こういった無意識的な期待を持たないということです。

無意識的な期待を持たないで、ありのままに見ることができれば、ストレスから解放されます。

ストレスから解放されると、人間関係は苦手ではなくなってきます。

人間関係を期待を持たずに、ありのままに見ることができれば、状況を正しく認識できるので、その時に必要な行動をとることができるようになります。


この記事を書いた人について(1/28更新):

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コメント

  1. マキ より:

    まさに、いつも私が悩んでいたことそのものの記事でした。
    心にストンと収まり、納得できました。
    ありがとうございました。

  2. 八雲 より:

    > マキさん
    お役に立つことができて、良かったです。

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